2024年7月27日からフジテレビ系で放送がスタートした東海テレビ制作のテレビドラマ『嗤う淑女』。
その第6話を視聴したので感想を書いていきたいと思います。
原作の小説『嗤う淑女』(中山七里 著)は25万部突破大人気小説。海外でも人気なんです。
気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
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6話 あらすじ|公式
フリーの週刊誌記者・武田良平(武田航平)が蒲生美智留(内田理央)の元を訪れる。武田は虚偽の記事を執筆し窮地に追い込まれていた。
『嗤う淑女』公式より
ベストセラー作家が小説教室の生徒たちから盗作したことが世間を騒がせている中、武田は生徒たちの告発がでっちあげだというスクープを出したが、誤報だったのだ。
記者生命の危機に陥っている武田に、美智留は「もっと過激な記事を書き、人々の心を動かして、新たな真実を作れば良いんです!」と更なる捏造を煽る。
美智留に指南され武田が書き散らした盗作被害者を非難する扇情的な記事は大きな反響を呼び、捏造記事はエスカレートしていって…。
嗤う淑女|6話の流れ
蒲生美智留のコンサル事務所には新たな相談者が。武田良平、フリーの週刊誌記者。記者としては全く売れず借金地獄から抜け出したいと。借金額は300万。
武田は、相談しにきたと言いながらも美智留のことを取材のように根掘り葉掘り訊く。そして二森玲夏の事件に関与しているのではないかと迫る。二森玲夏の妹から美智留にコンサルを受けていたと聞いた。あの事件を突き動かしたのは美智留ではないか。このことを記事にすれば借金を返せると。
美智留は好きに書けと言う。あなたを救う術を知りたくないのかと。
武田は、借金などない。全部でまかせだと言う。
美智留は、そんなことはわかっている。私が言いたのはこれだとPCの画面を見せる。
武田が書いた記事、ベストセラー作家・漆原の盗作疑惑を救った記事。武田は取材で漆原の盗作告発者である桐島から実は盗作はなかったと重大な事実を聞き出した。その記事は大きな注目を浴びたが、桐島は売名のために二重の嘘をついていた。それで漆原の盗作被害者の会から週刊誌側に抗議がきた。桐島は漆原と会ったことすらなかったという。これで武田は週刊誌から切られ天国から地獄に突き落とされた。
美智留は武田に言う。漆原を救う記事を書いたのは小説家への憧れがあったのではないか。しかしゴシップ記者に成り下がった。漆原を救えば自分の小説家デビューを後押ししてくれるという色気があったのではないかと。武田の経歴も美智留には織り込み済みだ。
武田は言う。おっしゃる通りだと。そして素直に助けを請う。あれ以来仕事がないと。
美智留は簡単なことだと言う。もっと過激な記事を書けばいい。例えば、被害者の会全員が金をもらって嘘の証言をしているとか…と、具体的なアドバイスをする。それをブログで発信するのだと。ポストトゥルース、世論形成において客観的事実より感情的な意見や個人の訴えが強い影響力を及ぼすことがある。現代では真実は誰かが作ることができるのだと。
武田は記事を書く。美智留は何度も何度も書き直させる。そして過激な記事が完成し、ブログで発信した。
先の記事のブログ記事閲覧数は約25,000view。さらにどんどん増えていく。被害者の会を徹底的にこき下ろした内容だ。
武田は、盗作被害者から裁判を辞さないと強い抗議がきたと焦って美智留に報告する。
美智留は、その調子だと言う。もっと過激な内容を書けと。武田はさらに過激な記事を書く。
武田には盗作被害者の会の代理人から刑事告訴すると連絡がある。美智留は、記事は真実なのだから先方を事務所に来てもらおうと提案する。
麻生刑事に北茨城警察署の古田から電話が入る。蒲生紀夫の件だと。先日廊下で見ていた年配刑事だ。
古田は蒲生の事件を担当していた。個人的に協力しいたいと会うことに。
古田は美智留の目が忘れられないと言う。深くて暗い深淵の底のようだった。人間の目には見えなかった。あらゆる犯罪者を見てきたがあんな目は見たことがなかったと。そして、検死で気になることがあったと言う。
被害者の会は即刻記事を決して謝罪しなければ告訴すると息巻く。告訴状は作成済みだと。
武田は言う。自分は真実を記事にしているだけだと。
被害者の女性は憤慨する。こんな捏造は許されないと。
美智留は証人がいると言う。そして恭子が入ってくる。恭子は被害者の会の人たちに向かって言う。ごめんなさい。有名になりたくて嘘をついてしまった。有名になれば小説家デビューできると思っていた。漆原先生は真摯に教えてくれたと。
被害者の会の面々は恭子に、金もらってるのか、漆原の教室で見たことがない、嘘つき、恥を知れと罵倒する。
恭子は泣きながら発狂する。なんでそんなに酷いことを言うのか。あなたたちこそお金儲けのために嘘ついているのではないかと。
発狂する恭子に被害者の会の一人が「頭がおかしいのではないか」と口にする。待ってましいたとばかりに美智留は立ち上がり、今のは言い過ぎで侮辱だ、謝罪しろと捲し立てる。
当人は勢いに負け謝罪を口にしたが、他のメンバーは、茶番だと帰り支度をし、正式に告訴すると帰って行った。
次の日、武田は一連のやり取りを撮影した動画を都合よく編集した動画をブログにアップ。自分の記事の正当性を訴えた。
世論は被害者の会が嘘つきの悪者になった。
美智留と恭子と武田は真実を作ったと祝杯をあげる。美智留は言う。小説は嘘を描くが武田は真実を描いた。小説家を超えたのだと。武田は喜ぶ。恭子も演じているうちに自分の中で真実になっていったと言う。
武田が被害者の会のサイトを見てくれと事務所に駆け込んできた。
サイトに上がってたのは、先日の騒動の編集なし動画と被害者のコメント。武田を許さない、刑事告訴と名誉毀損の損害賠償で500万請求すると。
武田は、お前たちが自分を売ったのかと怒鳴る。
美智留は、ハッキングされたのかもしれないと言う。そして、まだ大丈夫、真実は上書きすればいい。真実になるまで声を上げ続けるのだ。もっと大きな真実を作り出そうと。
武田は被害者の会の代表者を尾行する。
恭子に麻生刑事から電話が。話を伺いたいという麻生は、蒲生紀夫の検死結果で農薬が2種類出てきたと言う。
喫茶店で麻生は説明する。検出された農薬は2種類。HGZとパラゾメチル。1種類目のHGZで死にきれず、2種類目の劇薬パラゾメチルを飲んだのではないかとされている。それが致命傷だったと。
恭子は回想する。確かに自分はHGZしか混入させていなかった。美智留は横たわる父親を見て笑っていた。そんな美智留が怖くなって17年間も逃げ続けていたと。その間、人を殺してしまったという罪の意識に苛まされていた。
麻生は、何かがおかしいと言う。1種類目もかなりの劇薬で、そんなものを飲んだ人間が2種類目を飲むことができるとは思えない。自殺するなら最初から強いほうを飲むだろう。自殺とは思えなくなっている。
怖くなって恭子が去った後、父親が意識を取り戻した。苦しむ父に美智留が水だと言い別の農薬を飲ませたのかと恭子は想像する。
麻生は、何か知っているのではないかと恭子に迫る。
恭子は口を開こうとした時、喫茶店のテレビに速報が。「漆原盗作被害者の会代表、大島美奈さんが死亡」
恭子は急用を思い出したと喫茶店を後にした。
恭子が事務所に戻ると武田もいた。美智留は、大島美奈は港区で階段から転落したらしいと言う。漆原の代表作「まだ見ぬ殺人」の主人公に模した死に方だと。
美智留が武田に、あなたは素晴らしい現実を作ったと言うと武田は立ち上がり、自分は殺しいていないと言う。
美智留は、わかっていると言う。なにもしていないのだから堂々としていろ。ブログの閲覧数で相談料はいただいた。またなにかあったら相談してくれと武田を出口に誘う。
武田が、見捨てるのかと言うと美智留は、最初から全て自分でやったことではないかと突き放す。これからも真実を作り続けてくれと。
武田は帰って行った。
恭子は数々の人が死んでいく現状が怖くなる。そして横たわる父を笑顔で見つめる美智留の顔が頭をよぎる。
そして恭子は言う。全部美智留がやったのだろうと。美智留は否定する。
恭子は、私には本当のことを言ってくれと言うも、美智留は言葉で真実は作り変えることができるのだと言う。
恭子は言う。あの時も本当は美智留が父親をころしたのだろう。私が見たことも聞いたこともない農薬を飲んで死んだと。
美智留は言う。だとしても私ではない。パラゾメチルなんて農薬、私も知らないのだからと。
恭子は小さく頷きながら確信し、事務所を出て行った。
その後、漆原は盗作を認め被害者の会に謝罪したという記事が週刊誌に掲載された。
そして武田はお大島美奈の殺害容疑で逮捕された。取り調べで自分はやってないと訴える。確かに当日大島を殺すかどうか悩んで尾行していたが、自分にはできなかった。真犯人は他にいる。物陰に隠れて撮影したとスマホで動画を見せる。
動画には美智留が大島を階段から突き落としている姿が映っていた。
美智留はまた事務所を変えようと準備をしていると刑事たちが踏み込んできた。証拠もあると。
美智留は刑事に言う。真実を教えてあげる。嘘を信じさせられている。正しいのは自分の物語なのだ。そうだろうと恭子に問いかける。それでも黙っている恭子に美智留は、裏切ったのかと訊く。
そして蒲生美智留は逮捕された。
恭子と武田は公園で落ち合う。武田は真実を話したら釈放されたと言う。
恭子は言う。本当によかった。あの悪魔が逮捕されて、全て作戦通りだと。
武田は恭子は大丈夫かと訊く。
恭子は、自分はあの女に操られていただけ。あの女のマインドコントロールは解けたと言う。
武田は、こういった物語を精神病院の閉鎖病棟個室で書き続けていた。
どこからが真実なのかと看護師は言う。医者は、さあと言う。あるいは全てかもしれないと。
嗤う淑女|6話の感想|ネタバレあり
夢オチに近い荒技を出してきたなと。正直このドラマが原作通りだとしらた、原作の小説が評価されているのを疑わしい目で見なければいけないと感じずにはいられません。
本筋の進行とその肉付けのためにサブストーリーが展開するのは理解できるんですが、この作品は本筋とサブストーリーとの関連性があまりにも乏しい。その上、真実のよくわからない精神病者が書いた物語をサブストーリーにぶつけてくるなんて、はっきり言って正気の沙汰だとは思えません。
気を衒ったというほど斬新でもなければ、驚くような何かを見出すことができない。なんなら、この話は必要なのかと疑問すら浮かびます。
原作通りであるという前提で言いますが、はっきり言って駄作です。ドラマとしては面白く仕上げているので見応えはあるのですが、話そのもの、要は原作が駄作としか思えないのです。
サブストーリーでここまで不要な話を連発するというのは、小説家としての力量不足ではないかと強く思います。なぜ売れ、なぜドラマ化までされているのか全く理解できない作品です。
でも、なぜドラマがそこそこ面白いのかと言えば、演者・演出・監督が頑張っているんだと思います。
原作は駄作です。私が自分でお金出して買った小説がこんな話だったら買ったことを後悔するだろうし、読んだ時間が無駄だったと感じるでしょう。むしろ最後まで読めないと思います。
この作品にはもう批判しかできそうもないのでこの辺でやめときます。
まとめ
原作が終わってるのか、ドラマで改変されてるのか不明ですが、本筋以外のエピソードがあまりにも酷い作品です。このドラマを見て原作を読もうと思う人はいないでしょう。
夢オチと同等に酷いです。最悪です。
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