2024年7月3日から放送がスタートしたフジテレビ系テレビドラマ『新宿野戦病院』。
内容は「救急医療エンターテインメント」となっており、クドカンこと宮藤官九郎さんが脚本を担当すると今期話題のドラマです。
第4話を視聴したので、感想を書いていこうと思います。
内容にはネタバレを含みますので話の詳細を知りたくない人は注意してください。
公式あらすじ
ここは新宿歌舞伎町。聖まごころ病院では、大柄の米国人 マイケルの侵入により、ヨウコ・ニシ・フリーマン（小池栄子）が死闘を繰り広げていた。その様子を見かけてしまった美容皮膚科医・高峰享（仲野太賀）。
フジテレビ『新宿野戦病院』公式WEBサイト
ヨウコが危機一髪の中、マユ（伊東蒼）は、享が食べようとしていたペヤングの熱湯をマイケルにかけ、ヨウコを救い、無事マイケルは警察へ逮捕されるのだった。
そしてヨウコは自分が襲われた理由を享に話した。当時、米国でヨウコが売人の薬物を奪って燃やした過去があり、それがきっかけで、ヨウコは売人から命を狙われており、日本に逃げてきたという経緯を明かす。
警察の事情聴取を終えた、ヨウコと享だったが、その目線の先にはかつて享が枕営業をしかけた謎の美容系インフルエンサー、イ・オンナの姿が。しかし本当の正体は、ヨウコの実の母 リツコ・ニシ・フリーマン（余貴美子）だったのだ。
リツコは、聖まごころ病院の面々と挨拶を交わしたが、院長・高峰啓介（柄本明）は、リツコとは40年以上も前からの知り合いだと語った。経理担当・白木愛（高畑淳子）は何やらリツコに対して災いをもたらす女特有の禍々しさをひとり感じていたのだったが、その災いは現実となり…。
一方で、NPO法人「Not Alone」では、南舞（橋本愛）がDV被害を受けている少女・マユの母親・カヨ（臼田あさ美）と面談を行っていた。
そんな中、新宿歌舞伎町の風俗店で、男の立てこもり事件が発生するが…。
『新宿野戦病院』4話ざっくり振り返り｜ネタバレあり
迫って来た母親の交際相手に割り箸を突き刺して家から逃げたまゆ。
外国人に襲撃されるヨウコ。
危機一髪でお湯入れたカップ焼きそばを外国人にぶっかけてヨウコを救うまゆ。
過去にヨウコは友人の薬物中毒を治すため、違法薬物の売人組織にあった薬物を根こそぎ燃やして5億ドルの損失を出した。
ヨウコを襲った外国人はその仕返しで雇われたアサシンとのこと。
イ・オンナと名乗っていた女がヨウコの母親リツコだと判明。
NOT ALONEでまゆの母と話すはずきと舞、児童擁護員。
まゆの母親は援交世代でまゆの父親もわからないしょーもない女。頭も悪く無知で無責任。
まごころの電話が鳴り、車内でアレをしていて女性が痙攣を起こしアレが抜けなくなった救急から受け入れ要請。これを拒否。
その現場に偶然ヨウコが通りかかり、男性の様子から頸動脈怒張だと判断。心筋梗塞を起こしたら死ぬ。
心疾患がるのにEDの薬飲んだのだろうと。
男性は田島の患者で田島は患者の心疾患のことを知らされていなかった。まごころ病院で受け入れることに。
そしてまた別の患者が運び込まれる。胸と肩の痛みを覚えた後に失神したという高齢女性。心臓疾患の疑いあり。
そこに先の男性も運び込まれる。直前にアレは抜けていた。
2人とも心臓の急患。
女性は深刻な状況。1時間以内に心臓外科がある病院に転院させないとならない。応急処置が完了して3次救急へ。
男性の応急処置が完了したが、不倫でのアレで奥さんも駆けつけたのでこの後は修羅場だろう。
まゆはしばらく児童養護施設から学校に通うことに。
舞は岡本にSMのことを亨に言ったか、いつ言うのかと訊く。
岡本は自分で言えばいいだろと。
舞は今日休みになったと岡本に映画招待券と叙々苑の食事券を渡して去っていく。
東横キッズの一人が道端で苦しんでいる。
東横キッズが運び込まれる。非常に苦しそう。
院長はバーではずきにヨウコがリツコと自分の隠し子だと告白する。
映画館の前で待つ舞。現れない岡本にイラつく。
東横キッズは妊娠しており、苦しんでいたのは陣痛だった。
産婦人科に転院させる時間はない。助産師の資格を持つ堀井が指揮を取る。
元気な女の子が産まれた。
舞は公園の遊具をムチで叩いて怒りを発散する。それを目撃するあかね。
父の告白にはずきはキレる。隠し子くらいで驚かないが、よりによって医者なんて、ヨウコに継がせる気かと訊く。
自分がどんな思いでまごころで働いているか少しは考えろと怒鳴って立ち去った。
出産した東横キッズの名前はかすみ16歳。1ヶ月ほど前に歌舞伎町に。
赤ちゃんは彼氏の子。言えずに出産まできてしまった。
一人で産んで赤ちゃんポストにでも入れようと思ったが、赤ちゃん見たら可愛いからと。
はずきが荒ぶる。バカじゃないかと。
望まれずに産まれた子はずっと苦しい。忘れるなとヨウコの目を見る。
4話終了
『新宿野戦病院』4話の感想｜ネタバレあり
相変わらず内容は過去の作品をツギハギしたような目新しさがなく、とりとめのない展開。
ドラマにストーリーを求めていないのなら軽い気持ちで楽しめるドラマかと思います。
期待度が大きかっただけに抱いてきた嫌悪感もようやく収まり、単なるコメディとして割り切った見方が出来るようになってきました。
4話になっても感想として内容に触れられるようなところはなく、全体の印象しか語れないのは心苦しいところですが、それがこのドラマの評価でもあるので仕方がないなといったところ。
それでも見どころがないわけではなく、たった一つの良いところとして出演している役者の演技は誉めざるを得ないでしょう。
新宿野戦病院のコメディ要素を支えているのは役者の演技があってこそ。
字面でみたらねっとりとクドい、まさに古い笑いであることは明白。親父ギャグとまでは言わないが笑いの感性が古臭いんです。
それでも面白いと感じるのは、演技なんです。
特に亨を演じる仲野太賀さんの振り切った演技は見もので、彼なしではこのドラマは成立しないと言っていいでしょう。
そしてシリアスな場面でも、場を壊さないシュールな笑いを誘うのが実力派の濱田岳さん。ほんと、彼の演技は圧巻です。
地味にコメディ要素を支えてながらも特別な存在感を出しているのが柄本明さん、高畑淳子さん、生瀬勝久さん。
こうやってみるとそうそうたるメンバーですよね。
彼らがつまらない脚本を面白くしてくれているといったほうが事実に近いのかもしれません。
それくらい強烈な個性でこのドラマを支えています。
小池栄子さんは、与えられた役柄のヨウコが…キャラクターがあまりにも酷いので不憫ですね。
クドカンはなんでヨウコなんてキャラを生み出してしまったんでしょうか。
英語に岡山弁って、何がどう面白いと思ったんでしょうか。心の底からつまらないし本当にあり得ないです。
小池栄子さんはハズレを引かされたって感じでかわいそうですね。
「英語と岡山弁混ぜてしゃべっていいのは日本で藤井風だけ」ってセリフ言わせたいだけなんじゃないかと言われても仕方がありません。
「不謹慎にもほどがある」は面白かったので、クドカンの才能が枯れたわけではないのでしょうが、あれはSFだったから楽しめたって部分が大きいのかもしれないです。
社会問題のシリアスと笑いのバランスが、とれなくなったんでしょうか。新宿野戦病院を見る限り、完全に見誤ってます。
そう考えるとある種クドカンの才能の死んだのかもしれません。
この先「クドカン作品」が制作されても、もう事前にワクワクすることはないでしょう。
「ライアンとプライベートライアンしちゃって？」「麺グリ返し」「外科、内科、抜けない科」こんなにもつまらないセクハラじみたギャグを役者に言わせて何がしたいのか本当に謎です。
まとめ
このドラマの戦犯はやっぱ脚本なんですよね。
役者も制作も頑張ってるのが伝わるだけに非常に残念な脚本です。
こき下ろしたいわけではないんですが、役者の演技以外に褒めるところがなさすぎて、私も困惑してます。
ドラマに何を求めてるのかと視聴者の意見を聞く前に、何を伝えたくてこの脚本書いたのか教えて欲しいですね。
この薄っぺらいエンタメ作品から、我々は何を感じ取ればいいのでしょうか。
