2024年4月24日より放送が開始されたフジテレビ系列のテレビドラマ『ブルーモーメント』。
最終回(第10話)の流れと感想を書いていきたいと思います。
最終回:第10話 風速70m最強台風上陸へ!SDM決死の出動
観測史上最強クラスの台風が東日本に迫っている影響で、遠隔豪雨が埼玉で発生。道路で大規模な陥没が起こった。晴原柑九朗(山下智久)の解析と共に、園部優吾(水上恒司)が救助に全力を注ぐ。汐見早霧(夏帆)は救助者たちの処置をするが、SDMとして初めて一般人の死者が出てしまう。
フジテレビ『ブルーモーメント』公式より
「最後まで戦い続ける」
そう覚悟を決めた晴原は、台風が迫っている東京へ向かった。
暴風雨に対する注意喚起をメディアやSNS、無線で呼びかけようとするが、停電や通信障害によって対応ができず、雲田彩(出口夏希)と丸山ひかる(仁村紗和)が現地へ向かうことに。
彩たちが一軒一軒、マンションの管理人に注意喚起を呼びかける中、自主避難をしている人の目撃情報が入ってくる。彩とひかるは、自主避難者の緊急保護に向かい合流に成功した。
急いで避難する彩たちだったが、そこへ急激な暴風が襲い掛かってきて…。
最終回『ブルーモーメント』10話最終回の流れ(ネタバレ)
道路陥没に巻き込まれ3人の死者が出てしまった。
だが下を向いている暇はない。やることは山積である。
陥没現場に生存者3名、浸水までリミットは7分。レスキューは二次崩落に注意し生存者の救出作業を行う。
近隣河川の氾濫予測から浸水エリアの解析、安全区域への避難誘導指示。
道路陥没事故の要救助者はレスキューから医療チームへとバトンを繋ぐ。
警戒エリアの一時避難完了。陥没危険エリアの緊急調査開始。
要救助者2名の容体は安定、病院へ搬送。残り一名への処置が続くも…死亡。
ここまでで4名の死者を出してしまった。
SDMに重たい空気が流れるも晴原は前を向く。
最後まで戦い抜く。今できることに集中するんだと。
台風の中心は神奈川県に上陸。神奈川県と東京都全域、千葉県南部が暴風域に。
避難状況は1都4県240万人の避難が完了。
被害状況は深刻、死者4名・重軽傷者200名。
今回の台風は『カゼ台風』、今後暴風による甚大な被害が予測される。
晴原は台風進路から危険エリアを予測。高層マンションが多くで在宅避難者も多数。
本部にメディア・SNS・防災無線で呼びかけを指示するも該当区域は停電と通信障害が。
防災無線だけが生きている模様。しかしそれだけでは対処しきれず、現地には彩が向かうことに。
助けたい命を失うことに慣れることができないと苦悩する優吾。
何気ない時間が突然奪われる。災害は残酷だと汐見は言う。守りたいと。
SDMは止まれない。
暴風予測エリアに到着した彩と丸山。防災無線が風でかき消されいた。
各マンションの管理人に住人への注意喚起をお願いして回る。
彩のいるエリア付近で目撃情報が入り、彩と丸山が向かう。
マンション3階にバイクが突き刺さる被害で自主避難していた人たち。
彩は風を読み危険を察知、住人たちを建物の中に入るよう指示。
逃げ遅れた子ども2人を本部車両に乗せてシートベルトで固定。
直後に猛烈な突風が、建物に走る数人が吹き飛ばされ、本部車両も横転し飛ばされる。
インカムで音声を聞いていた晴原は状況を訊く。
丸山は目の前の光景に息を呑み、彩が子ども二人を保護したが本部車両ごと吹き飛ばされビルに突撃。
それによって一部崩落したビルの瓦礫に車両が押し潰されていた。
本部では現場付近の防犯カメラに繋ぎ状況を確認。
その他避難者の状況は、重症者1名、子どもの母親は吹き飛ばされて消息不明。無事2名。
インカムで彩からの応答はないものの、助けを求める子供の声が。
彩は子どもたちを守り、瓦礫に挟まれており、子供からインカムを受けとり装着する。
「まだ生きてます」という弱々しい声に安堵するSDM本部。
優吾は晴原に、いくら暴風といっても…何が起こっているのかと訊く。
都市型暴風災害だと。晴原はそのメカニズムを説明し、恐らく瞬間風速70m毎秒の風が吹いたのだと。時速で言うと250km以上。
自主避難者の重症者を映像で診断した汐見はすぐに処置が必要だと言う。
彩のいる車両も耐えられないかもしれない。
晴原は解析を続ける。必死に…上野のことを思い出しながら。
そして導き出した救助計画は、あまりに危険なものだった。
口にすることを躊躇する晴原を見て、汐見と優吾は話してくれと迫る。
画面に映し出された台風の進路予想図のある地点を指し、ここに移動する。
そして台風の目の中に入るのだと。
やがて台風の目は彩のいる地点を通過する。
暴風雨が止んでいる少ない時間で救助を行うということだ。
しかし地上交通網は麻痺している。
晴原は「ヘリで行く」と。
台風の目の直径は10km、台風の目に入ったらヘリで被災地に向い、救助して範囲内の病院に直行する。
問題になるのが台風のトルコイダル運動。時に螺旋を描き不規則に進む台風の進路を完璧に読む必要がある。
少しでも連携が崩れたら無事ではいられないだろう。また傷つくものが出るかもしれないと。
一様に上野を思い出す隊員たち。
優吾は自分は止めないと、汐見はSDMだから助けられる命があると、山形は連携できない前提で話さないでくれと、丸山は助けを待っている人がいると、彩は皆んなの命をと、晴原の背中を押す。
晴原「このチームで必ず助ける」SDMは危険なオペレーションに挑む。
台風の目に突入する一瞬の隙を逃さぬよう、ポイントに移動する。
東京消防庁からサポートに駆けつけたのは、佐竹。
一気に台風の目に突入し、光が差す中ヘリポートへ。
ヘリの中でそれぞれの動きを確認。
レスキューは車両から3人を救出、汐見は重症者の処置とヘリへの搬送、晴原は行方不明者を見つけ出す。彩の救出が一番困難である。
優吾は言う、もしも救出可能時間を切っても全員救出できなかった場合、彩を残して全員離脱をと。
晴原は頷く。
ヘリ着陸。リミットは残り27分。
晴原は推定風速と現場の立地などから行方不明者が飛ばされた場所を予測し捜索する。
汐見は重症者を診る。緊張性気胸で状態悪化。その場で処置を。
優吾と佐竹はSDM車両へ到着。呼びかけに彩の返答はない。急いで車両切断を開始する。
晴原は看板の下敷きになっている行方不明者を発見し救出。
汐見は緊急処置が完了。重症者を運び出す。
優吾と佐竹は車両切断が完了。子ども2名を救出。
あとは彩だけ。彩からの反応はない。呼吸あり意識なし。
車両の内で挟まれている彩を救助するために切断箇所を追加。
晴原はトルコイダル運動の変化を察知。滞在可能時間が残り6分から4分に減少。
なんとか彩を救出しヘリへ運ぶ。
時間がない。リミットまで残り40秒。ヘリが飛ぶ。
トルコイダル運動の変化により搬送予定だった病院が台風の目から外れた。
新たに搬送可能病院を見つけランデブーポイントを指示するよう山形に伝える。
山形は、ランデブーポイントから病院にいけるか不明だと。
そこで避難誘導を終え現在台風の目の中にいた沢渡が動く。
山形は沢渡にデータを送り、沢渡は現場状況から瞬時にルートを導き出し合流地点を指示。
彩は骨盤骨折で大量出血。心拍低下。汐見は心臓マッサージを。
なんとか病院への搬送が完了。
被災地の自主避難民重症者も処置が完了し命は助かった。
彩も危険な状況を乗り切りバイタル安定。
全員が声をあげて喜んだ。
そして1都4県は台風の影響エリアを抜けるが、まだ終わっていない。
二次災害と復旧に備えるSDM。
それぞれがまた走り出す。
数ヶ月後
本部で上野の席の写真に目を落とし、SDMのモニターを見つめる晴原。
そこへ園部と立花が入ってくる。
SDMの正式運用決定の報告を受けた晴原。
「辞退させてください」
晴原は続ける。SDMのメンバーも納得している。このまま試験運用を続けさせてくれと。
立花は灯の願いでもあったのではないかと問う。
SDMはまだ未完成。海洋気象や津波への対応に問題が出る。このまま正式運用となれば、それがスタンダードになってしまう。それではだめなんだと晴原は言う。
園部は納得する。現場の判断にまかせると。
晴原は本部ビル屋上で空を見上げる。
「これがブルーモーメントですか」と優吾の声。
メンバーたちがいた。
正式運用の件、本当に良かったのかと、それぞれの言葉で晴原に問う。
そして冗談だと笑う。
晴原の思いは皆わかっていると。
またそれぞれの目線でSDM正式運用前にまだすべきことがあると言う。
晴原は夢を語り、目標を語る。
本部から連絡。SDMへの協力要請あり。
晴原は言う。
「SDM出動!」
10話終了
最終回『ブルーモーメント』10話(最終回)ネタバレ感想
史上最大級の台風、最悪な被害が想定される中いかにして人々の命を守るのか。
まさに怒涛の展開でクライマックスまで突っ走りました。
途中で彩が死にかけたりと、力技でストーリーを盛り上げたといった印象です。
最後SDMの正式運用の決定を突っぱねて試験運用を続けると晴原が言ったときは若干肩透かしをくらった気持ちにはなりましたが。
理由を聞けば「確かに、そうだよね」と納得はできました。
話として試験運用中に盤石の体制とり、満を持してSDM正式運用を目指すんだという姿勢は美しいのですが、私としては『SDM正式運用決定!』でキレイに終わって欲しかったです。
原作は知らないんですが、ドラマ続編なのかスペシャル版なのか劇場版なのかわかりませんが、含みを持たせたという感じなのかなと、勝手に理解してます。
ブルーモーメント的にはあくまで『SDMの正式運用を目指すこと』が重要なんでしょう。
正式運用してからの話は『第二章』的な、蛇足になりそうな予感がしますし。
そして、この最終回を見終わって思ったんですが、いつの間にかSDMの奮闘と功績を伝える話になったんだなと。
もちろん『気象学の見地から人命を守るためにできること』を主軸に置いた作品ではあったのですが、ドラマとしてはSDMを考案した灯という人間がいて、それは晴原の婚約者で…て源流があったじゃないですか。
そして、灯はどのようにして亡くなったのか、あのときの災害で危険が迫る中、なぜ被災した公民館を離れたのか。
その真相を隠している人間がいて、被災地付近の保育園で働いていた丸山がいて、灯と一緒に被災現場に上野がいて、それが明らかになっていく。
今思っても、この作品で一番重要なところはそこだったように感じます。
前にも書きましたが、それが解明されてしまって、その後どうするのかなと思ったわけですよ。
そうしたらストーリーの肉付けである政治的なあれこれがあって、結局は史上最大規模の災害をぶつけてきたと…。
良かったですよ。いいドラマでした。
でも、ちょっと思うところはあります。強引だなと。
それでも大枠のストーリーの中で繰り広げられる人間ドラマはすごく良かったと思います。
私が好きなのは優吾と沢渡ですかね。
優吾の真っ直ぐで熱い性格が特にこのドラマを引き立てていましたし、沢渡は経験と知識と行動力があって、ここぞと言う時に頼り甲斐もあり、お茶目で情熱的な性格は絶妙なスパイスになっていました。
そして地味にいい味出してたのが山形ですね。鈍感で天然なあの感じで、真剣になったときのギャップは心が動かされました。
当然1番は晴原ですけど。
あと、彩のことでちょっと言いたいことがありまして。
ブルーモーメント1話から彩が灯に似てる説が出たじゃないですか。
回を重ねて色んな人が彩に灯を重ねてたところあったと思うんですよね。
だから何かあると思っちゃうじゃないですか。
最終的に何もなくないですか?
もしかして晴原と…とか。
何もなくないですか?
なんで彩は灯に似てるとかそんなくだり出したんですかね。
一緒に頑張る仲間が灯のような人でした…だけですか?
原作って続いてるんですか?
ドラマでは描かれなかったこの先では灯に似てる説の伏線回収はあるんでしょうか。
そこだけが本当に意味不明で。
怒りすら覚えてます。
「似てるね」てだけでシレッと最終回も終わるって。
仮にドラマ続編が何年後かにあって、そこでこの伏線が回収されたとして、シーズン跨いでまで引っ張る重要な何かじゃないと納得できませんしハードル上がりますけど。
わからないです。
勝手に伏線だと思って何かを期待した私があ悪かったです。ごめんなさい。
『ブルーモーメント』…自然災害について改めて深く考え直すことができて素晴らしいドラマでした。
最後に、やっぱり山Pはカッコいいです。
まとめ
ドラマ『ブルーモーメント』、最終回が終わりましたね。
みなさんはどんな感想を抱いたでしょうか。
私はですね、気象学を主軸においた災害対策チームの人間ドラマという観点ではすごく良かったと思ってます。
ただ、話を盛り上げるためにどデカい台風を…て展開が安直だなと少々白けました。
続編出るんでしょうか。気になります。