2024年7月3日から放送がスタートしたフジテレビ系テレビドラマ『新宿野戦病院』。
内容は「救急医療エンターテインメント」となっており、クドカンこと宮藤官九郎さんが脚本を担当すると今期話題のドラマです。
第5話を視聴したので、感想を書いていこうと思います。
内容にはネタバレを含みますので話の詳細を知りたくない人は注意してください。
公式あらすじ
ここは新宿歌舞伎町。ヨウコ・ニシ・フリーマン（小池栄子）が院長・高峰啓介(柄本 明)とリツコ・ニシ・フリーマ ン(余 貴美子)との間に生まれた娘であることを知り、動揺を隠しきれない高峰はずき(平岩 紙)。同じくして、マユ(伊東 蒼)を探しにDVをしている母親の彼氏・シンゴ(趙 珉和)が聖まごころ病院に押し入ってくるが、マユはシンゴに対して刑事告訴をし、接近禁止命令が出されて事なきを得たのだった。
フジテレビ『新宿野戦病院』公式WEBサイト
そんな中、自分が啓介の娘と知らないヨウコは、様子がおかしいはずきが気になっていた。
事情を知っている啓介とリツコ、そしてはずきと白木愛（高畑淳子）は院長室で、今後のことを話す。
啓介はヨウコに病院を継いでもらいたいと話すが、それを聞いたはずきは大反対。リツコは、ヨウコがとても優秀な医者であることを語る。それを聞いて、医者ではない自分とヨウコを比べ、たまらなくなったはずきは、病院を飛び出してしまう。
新宿野戦病院 ヨウコ・ニシ・フリーマン（小池栄子）、高峰享（仲野太賀）
新宿野戦病院 ヨウコ・ニシ・フリーマン（小池栄子）、吉野勇介（萩原 護）、堀井しのぶ（塚地武雅）、横山勝幸（岡部たかし）、白木愛（高畑淳子）
マユも母親のカヨ（臼田あさ美）と今後の生活について話し合っていたが、やり直したいと思うカヨの気持ちとは裏腹に自分の感情をぶつけてしまう。それに立ち会っていた高峰享（仲野太賀）と南舞（橋本 愛）。その帰り道、突然、南に手を握られてテンションが上がる享だった。
そして、聖まごころ病院では夏になると涼みに来るホームレスのシゲさん（新井康弘）という人物がいることを聞き、興味津々のヨウコだったのだが…。
『新宿野戦病院』5話ざっくり振り返り｜ネタバレあり
まゆの母の交際相手・シンゴが足を引きずりながらまごころに怒鳴り込んできた。
ヨウコがシンゴの足の傷を見て様々な理由で死に至る可能性があると言う。
そして処置室へ。後日、シンゴは交際相手の娘に性加害したことで刑事告訴された。
ヨウコのことをどうするのかと啓三・はずき・白木が院長に詰め寄る。そこにヨウコの母リツコが現れる。
院長はヨウコにまごころを継がせようと言う。
場が荒れはずきは怒り心頭で部屋を出ていく。
Not Aloneにはまゆと母親が相談に来る。母は児童養護施設からまゆを引き取りたいと言う。
しかしまゆは激怒しそれを拒否。母親を罵倒する。
亨と舞は歩きながらまゆの話をする。舞はSMクラブのことを打ち明けようとするも失敗。
亨の手をとりそのまま手を繋いで食事に行こうを誘う。
まごころのロビーのソファーでホームレスのシゲ爺が横になっている。夏になると涼みに来るようだ。
診なくていいのかと訊くヨウコに堀井が、お金も保険証も持ってないから診ないんだと。
亨は舞と手を繋いで数メートル歩いただけでカエル化現象を感じたと言う。舞は真面目すぎると。
岡本・横山・田島はSMクラブのwebサイトをスマホで見ながら笑いを堪えて亨の話を聞く。
岡本は、好きじゃないならもういいと。
亨はヨウコに乗り換えたと言い出す。先日のオペ終了時にハグしたときに胸が当たったから好きになった。次に誰かの命を救ったらポロポーズしちゃうかもと。
2週間後、気温37度の猛暑日。
シゲ爺が熱中症の疑いでまごころに搬送される。
ARDSで状態が悪化、心筋炎も併発しているようだ。人工心肺が必要な状態で3次救急を要請。
シゲ爺の持ち物にNot Aloneが配布したものがありNot Aloneに電話する亨。
Not Aloneでシゲ爺の緊急連絡先を把握しており連絡してもらうことに。
勝どき医療センターの救命救急が受け入れを許可。エクモの空きは1台。そこにシゲ爺を搬送することに。ヨウコと亨が付きそう。
勝どき医療センターに到着するも別の救急車を優先され、後回しに。
ようやく処置室でエクモ導入を指示するも、同時に運ばれた政治家の木瀬に残り1台のエクモが回される。
シゲ爺へのエクモ導入はできないと勝どき医療センターの医師・荒井に拒否されるもヨウコは食い下がる。
しかし、回復しても社会復帰が見込めない人間にはチャレンジしないと荒井は言う。わかってくれと。
別の医師が言う。そっちはホームレス。こっちの患者はVIPだからと。
その間にシゲ爺の心肺は停止、心臓マッサージへ。ヨウコは必死に心臓マッサージをする。笑うと脳が錯覚して持ち直すことがあるからと笑いながら。
そこにシゲ爺の息子が駆けつける。
しかしシゲ爺の意識は戻らず亡くなった。ヨウコは一通り悲しんで涙を流してまごころに帰っていく。
後日、ヨウコは回復した木瀬に病室で面会し、日本の保険制度は素晴らしいと言う。どうか弱者を排除しないでくれと。
まごころでは啓三が怒っている。ヨウコには日本の医師免許がないのをなんで黙っていたのかと。
要するに、無免許ではないかと。
5話終了
『新宿野戦病院』5話の感想｜ネタバレあり
5話はストーリー重視の構成なのか、今まで極端に振り切っていた笑いの要素が少なめだったなという印象。
ようやく『見れる』ドラマになったと感じました。
4話までは本当に異常で、品のない行き過ぎた親父ギャグみたいなあの流れはもう結構ですから。
6話以降も下品な笑いが復活することなく、この調子で行ってほしいものです。
5話のストーリーは、嘆かわしい命の不平等をテーマとし、先に搬送されたホームレスより後に搬送された政治家先生に1台のエクモを導入されてしまいました。
これコメントしづらいですよね。医療現場ではこういった命の選択をしなければならない場面は少なからずあるものなんでしょうか。
私なら…選べないです。『患者の収入や社会的地位を優先する』とマニュアルがあれば思考停止でマニュアルに従って選択するしかできないと思います。
嫌な話、家族と他人なら選択することは可能ですが、知らないホームレスと知らない会社社長が目の前で倒れていて、どちらかを選択して助けるなんて判断はできそうもありません。
私がそういった選択に慣れていないからなのかもしれませんが、日常的に選択を迫られる医療関係の方は慣れざるを得ないですよね。残酷な判断をしなければならない心労は察します。
ヨウコにとっては日本では初めて患者を看取ることになり、本来であれば悲しいシーンなのですが見ていて悲壮感はありませんでした。
それはシゲ爺に対して我々が感情移入してないからなんでしょうが、あえてドライな演出をしたのかな、なんて考えてしまいました。
笑うことで逆に物悲しさは出ていましたけどね。
で、結局のところ医療や命の不平等についても、薄味な訴えで終わってます。
当然伝えたいことはわかったのですが、多くの人は「ふーん」て感じじゃないでしょうか。
心が動かされた人はいなかったんじゃないでしょうか。刺さるものはなにもなかったです。
深い感想を抱くこともないんです。
そんな中でも強いて言うなら、舞って感じ悪いなと。
弱者に寄り添うNPOで活動しているのは素晴らしいことですが、性格があまりよろしくないように感じます。
SMクラブで働いているのはいいんです。人にはそれぞれ事情があるでしょうから。
もちろん表裏もあって当たり前なんですけど、岡本の前で見せる態度の悪さが引っかかります。
あれが裏の顔というか、真実の舞なんですよね。そう思うと酷く性格が悪く感じます。すぐ鞭で叩こうとしたり。
仮に岡本のことが嫌いで、自分の秘密を握られてて開き直ってるとしても、もう少し人当たりってあるかないですか。
あそこまで憮然とした態度を表にだせちゃうところが感じ悪いなと思った次第です。
変なキャラも多いドラマですが、視聴率どうなんでしょうね。
脚本はクドカンだしキャストも豪華な話題作なので、そこそこの視聴率なんでしょうけど。
見る価値はあまりないドラマだなと感じています。
確かに4話で見れるようになったとは言え、相変わらず意図がわからないドラマであるのは変わらない印象。言い換えれば『ブレブレ』なドラマですよね。一貫性がないというか。
1話から4話まで通してでの話をすると、笑いとシリアスのコントラストもチグハグでまとまりがなくて、見ていてなんかイライラしてしまいます。
はっきり言って、よくわからないドラマです。
まとめ
さて、つまらないドラマを4話まで見てきて、それぞれ感想を書いていますが、いつまで見続けようか悩んでいます。
話題の作品だからなんとなく見ていますが、正直時間の無駄な気がしてきました。
それでも一応次回も見てしまうだろう自分が憎いです。
このドラマを人にすすめるかと聞かれたら、当然すすめません。
暇つぶしにしても、もっと有意義に楽しめるドラマは腐るほどありますから。
