2023年7月15日にスタートした日本テレビ系の夏ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』の第1話が放送されました。
早速ドラマの内容と感想をネタバレありで書いていきたいと思います。
ネタバレを含みますので、まだ内容を知りたくないという人は見ないようにしてください。
ちなみにドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』はHuluで全話見逃し配信しています。
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『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』概要
日本テレビ系2023年の夏ドラマとして7月15日からスタートした土曜夜10時の連続ドラマ。
主要キャスト
松岡茉優(九条里奈)、芦田愛菜(鵜久森叶)、加藤清史郎(相楽琉偉)、松下洸平(九条連)
第1話「拝啓、傷ついた貴方へ」あらすじ・詳細
【公式】第1話あらすじ
鳳来高校3年D組の担任教師・九条里奈(松岡茉優)は、涙一つ流れぬ卒業式を迎えていた。様々なハラスメントや人間関係に配慮が必要なこの時代に、そしてたった一つのミスが人生を180度変えてしまうこの時代に、九条は教師としてただただ適切な距離と適切な判断を選ぶだけの1年を過ごした。そんな1年に感動や感傷の想いはない。そこにあるのは無事に1年を終えたことに対しての『安堵感』だけであった。巣立つ生徒を上階の吹き抜け廊下から見つめる九条。青く澄んだ空を見つめ、心にある葛藤を吐き出すように溜息をもらし、職員室へ戻ろうとした、——— その時。九条の背中に強烈な衝撃を受ける。
上階から落下する九条。慌てふためく中、その視界に入ってきたのは、自分の背中を押したであろう何者かの『生徒の手』であった。その 『犯人の手元』には“D組 卒業おめでとう”と記された深紅のコサージュが。『……私は生徒に殺された』。そう理解し正に地面に着きそうになった……その瞬間、——— ハッ!と目を開けると、なぜかそこは3年D組の教壇の前であった。目の前には30人の生徒。黒板には『令和5年4月6日』という1年前の始業式の日付。笑顔でクラスメイトと会話をする生徒たちを見て……九条の手は震える。なぜなら、今九条の目に映る人々は——— 1年後、自分を殺す『30人の容疑者』だからだ。
自分の『死』の未来を変えるため、生徒との向き合い方を改めていく九条。しかし、教師の想いを生徒に届けるということがとても難しいこの世の中に、九条はある『覚悟』を決めることとなる。自分を殺した生徒は誰か。そしてこの1年の中で『離婚』をすることになっていた夫との関係、友人関係や職場の人間が織りなす空気。九条の人生の中に存在する全てと立ち向かう二度目の1年が、今始まる。あなたが聞きたかった言葉、巡り合いたかった人は、きっとこのドラマの中に居る。
『最高の教師公式WEBサイトより』
第1話「拝啓、傷ついた貴方へ」詳細
冒頭令和6年3月10日の卒業式。
情熱を失った教師、九条里奈(松岡茉優)はもう卒業式で涙を流すこともありません。
渡り廊下で嘆きにも似たモノローグ。そして突然何者かに突き落とされ死亡する…
と思いきや、松岡は教壇に立っていました。
黒板には『令和5年4月6日 始業式』の文字が。
過去の記憶にある映像がまさに目の前で繰り広げられ、1年前に戻っていることを理解します。
タイムリープというのか、タイムトリップというのか、いずれにせよ死の瞬間に過去に戻され、やり直すストーリーのようです。
SF的な設定ではありますが、過去に戻ったという設定以外は学園サスペンスとして現実的に進行していきます。
そして、過去に戻った九条が、ここからとるべき行動としてはいくつかの選択肢があります。
犯人を探して死を回避する方法を見つけるか、学校を退職して死を回避するのか、一般的には概ねこの2つの選択肢になると思います。
しかし、九条が選択したのは問題児の掃き溜めクラス『3年D組の生徒に寄り添う』ということでした。
九条は生徒の前で宣言します『困ったことがあったらなんでも相談してください。可能なことならなんでもします』と。
すると、過去の記憶ではこの先転校してしまうはずの生徒から、親の借金で卒業できないかもしれないから50万円を貸してくれと懇願されます。
九条は悩んだ挙句、その生徒が転校せずに済むのならと、50万を用立てました。
しかし、それは生徒たちの企てに過ぎず、50万で豪遊しようとしている場面に遭遇します。
お金は返してもらえたものの、自分の覚悟が足りなかったことを痛感し、まずは自分が本気で変わることを決意したのです。
まずは5月に登校拒否となり、その後亡くなってしまった鵜久森叶(芦田愛菜)を救おうと動きます。
鵜久森が亡くなった詳細は描かれていませんが、自死でることは容易に想像できます。
九条は教室に8台のカメラを設置し、教室で何が起こっているのか把握に努めました。
特定の3教科の授業だけ真面目な鵜久森が教科書を出していないことに違和感を覚え、鵜久森を化学準備室に呼び出します。
そこで鵜久森に、他の生徒に何をされているのか問い詰めますが鵜久森は何も言いません。
九条はバレないようにうぐもりの鞄に盗聴器を仕込みます。
その後、放課後の教室に集まった3-Dの生徒たち。
鵜久森が科学準備室で九条にチクったのではないかという容疑をかけ、裁判と称して鵜久森を責め立てます。
そして『学業縛り3教科の刑』が下され、教科書を出すように促されます。
そこに九条が駆けつけ、しらばっくれる他の生徒たちに裁判の様子を盗聴した音声を聴かせます。
鵜久森のロッカーから『倫理』『現代国語』『地理』の教科書を見つけ出し、手に取ります。
その教科書には全ページにマジックで罵詈雑言が書き込まれていました。
カメラを8台仕込み、この3教科だけ鵜久森が教科書を出していなかったこと、そして先ほど盗聴した裁判での発言で、詳細を理解したことを告げます。
あなたたちは人間ではないと糾弾し、鵜久森に今まで何をされたのか尋ねました。
しかし鵜久森は黙っています。
生徒たちは教室から出て行こうとしますが、九条が用意した電子錠でドアは開きません。
九条は生徒たちに殺される覚悟でこの話をしているんだと伝えます。
そして鵜久森に『あなたを一人にはしない、彼らに一矢報いる武器も手に入れた。私と一緒に戦ってくれませんか』と問います。
鵜久森は涙を流しながら今までの経緯を話し始めました。
なにがきっかけだったのか、いじめがどのようにエスカレートしていったか、どんな気持ちだたか、どれだけ苦しかったかを泣きながら話します。
九条は訊ねます。『あなたのこれからのことを聞かせてください。あなたが本当はしたかったことを』
鵜久森は平凡で誰もが当たり前に過ごす日常を過ごしたかったことを話しました。
九条は残りの1年でそれを叶えようと、また他の生徒たちを変えてみせると宣言します。
そして『この後鵜久森さんに何かしたら、私が何でもやりますので』と他の生徒たちに釘を刺します。
その日の帰路で鵜久森からスマホにメッセージが。
『久しぶりに帰り道で泣きませんでした』と。
そして週明け一緒に学校に行こうを約束をします。
今日は4月21日金曜日、九条は夫から離婚届を突きつけられていた日でした。
ここで第1話終了
第1話「拝啓、傷ついた貴方へ」の感想
学園もので欠かせない要素でもある、生徒の素行不良ですが、近年のドラマでは本当に悪質に描かれていて胸が痛くなります。
汚い言葉を使うなら『胸糞が悪くなる』ようなイジメです。
こういったドラマでイジメに関わっている当事者に少しでも何かが伝わればいいなと感じますが、実際イジメはなくなりませんよね。
そして、ドラマの中で圧巻だったのが、鵜久森を演じる芦田愛菜さんの演技です。
特に泣きながらイジメの経緯を話すシーン、本当はしたかったことを話すシーン、その前後。
何が凄かったかと言葉で説明するのは難しいのですが、表情や目つき、空気感が完全に心が壊れているか、壊れかけている人間そのものでした。
泣く演技、話す演技、感情を出す演技、迫真の演技とか、もはやそういったレベルの話ではなく、もしかしたら演技っていう話でもないのかもしれません。
『そのもの』というか、『そういう人がそのままそこにいる』『鵜久森という人』が存在しているということなんだと思います。
役とか役柄といった、演じるという概念ではなく、存在なんだと、そういう説明しかできないです。
とにかく芦田愛菜さんが異次元の何かを見せてくれました。
多分こういった、世間で『演技』と言われているけど演技を超えた『何か』は芦田愛菜さんにしかできないです。
他でこんなの見たことありません。
それくらい異次元な何かを見させてもらい、ある種すごい経験をさせてもらいました。
ドラマの内容に関して、死の瞬間に過去に戻った設定みたいなのは割とよくあるストーリーでありつつ、現実的ではないSF要素に内容が勝てるのか気になりました。
しかし、過去に戻ってからの内容や見せ方が非常によくできていて、一気に引き込まれてしまいます。
一瞬たりとも気が抜けるような場面がなく、1話通して文字通り『釘付け』になって見てしまいました。
2話が待ち遠しいです。
ちなみにドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』はHuluで全話見逃し配信しています。
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