7月12日から放送がスタートしたテレビ東京系連続テレビドラマ『錦糸町パラダイス-渋谷から1本-』。
第1話が放送されたのでネタバレありで感想を書いていきたいと思います。
内容にはネタバレを含みますので話の詳細を知りたくない人は注意してください。
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1話の公式あらすじ
【予告】ドラマ24 錦糸町パラダイス~渋谷から一本~
東京・錦糸町を拠点にさまざまな清掃を請け負う掃除屋「整理整頓」。メンバーは社長・大助(賀来賢人)、大助の幼馴染・裕ちゃん(柄本時生)、2人の後輩・一平(落合モトキ)だ。大助たちがいつも触れる錦糸町の音・景色の中に、5年ぶりの開催で盛り上がる「錦糸町音楽フェス」や、電柱や塀に貼られた謎のQRコードなどいつもと違う様子も。そんな錦糸町を取り巻く出来事を、冷ややかな目で見つめる男(岡田将生)がいた――。
『錦糸町パラダイス』公式
1話の内容をざっくり振り返る
ハウスクリーニング『整理整頓』に掃除屋の3人が出勤する。そして現場に向かう。
女子高生が街に張られた謎のポスターのQRコードを読み取るとwebサイトが表示される。
『Fabulous crew不正受給』というタイトルの記事ページ。
株式会社Fabulous crew代表取締役社長の画像付き。
墨田区の支援事業補助金1000万円を不正受給したと。
ハウスクリーニングの仕事をしている大助・裕ちゃん・一平の3人は現場に向かう。
車で聞いているのは錦糸町のローカルラジオ局の番組『星降る錦糸町』。
依頼された家の隅々まで掃除をする。掃除の止まらず、仏壇に線香をあげたり買い物に行ったり。
依頼主の奥様におにぎりを振舞ってもらい食べる。
全てが完了した際には薬をちゃんと飲むようにと声をかける。常連のようだ。
仕事が終わり、次の現場に向かう車は横断歩道で一時停止。バスケットボールを投げ合いながら横断歩道を渡る小学生を。
裕ちゃんが車に轢かれたときのことを思い出す。
同じようにバスケットボールを投げ合っていて、大助は手元が狂ってボールが車道に。
それを追いかけ裕ちゃんはタクシーに撥ねられた。その事故で裕ちゃんは今も車椅子生活だ。
本日2件目の現場に到着。
依頼主は企業。ビル内の企業フロアの掃除と、事務用品や観葉植物、細々した物の梱包と廃棄と運び出しのお仕事。
依頼主の社員は裕ちゃんを見て何か配慮は必要かと大助に訊くも、従業員なのでお気遣いなくと。
黙々と作業し本日の仕事完了し、錦糸町の喫茶『デルコッファー』で一通りくつろいで解散。
デルコッファーの従業員の心音は大助の恋人。心音の仕事が終わるのを待って一緒にかえることに。
錦糸町の良いところを取材するも「いいところは…ない」と。
錦糸町を調べる謎の男。
全然客が来ない居酒屋。
裕ちゃんは車椅子で一人暮らし。食事できゅうりひとつ落とすだけでも拾うのに苦労する。
大助と心音は作業車に乗って一緒に帰る。
車中、大助が掃除屋を始めて9年かと心音、裕ちゃんの事故からだから9年だと。
大助は思い出す。病院の屋上で裕ちゃんに言葉をかけようとすると、裕ちゃんが「それ言ったら俺たち終わっちゃうよ」と言ったことを。
謎の男は夜の錦糸町をカメラに収める。
錦糸町フェスの実行委員長になった株式会社Fabulous crew代表取締役社長が取材を受けている。
インタビュー撮影中、カメラの画角内にある背景のドアが開く。
掃除屋、『整理整頓』の3人が。
『錦糸町パラダイス』1話の感想 ネタバレあり
取り止めもなく場面が変わり、大した説明もない。
それぞれの日常を切り取ったかのような演出は見事です。
余計な説明がないどころか必要な説明もないので、見る人によっては内容がわかりづらいと感じると思いますが、『そういうもの』だと思って見たほうがいいドラマだと思います。
近年の過剰演出に溢れたドラマばかりを見ていると逆に新鮮さすら感じてしまいます。
私は非常に好きな演出のドラマですね。ナチュラルというか、ドキュメントっぽいというのは言い過ぎですが、フィクションだとわかっていてもリアリティがあり、出てくるものの質感がわかるというか、そんな感じのドラマです。
内容についての感想を求められると、1話ではほとんど語れるほどの内容が…ないんですよね。
断片的なシーンをつなぎ合わせて、ハウスクリーニング『整理整頓』3人のことが少しだけわかったという感じです。
ただ、事故の当時に病院の屋上で大助が裕ちゃんに何か言いかけたじゃないですか。
大助が「裕ちゃん…」て少し言葉が詰まったとき、裕ちゃんが「それ言ったら…俺たち終わっちゃうよ」って。
この時の大助はやっぱり謝りたかったのかなって思うんですよ。「ごめんね」って。
裕ちゃんの「終わっちゃうよ」ていう言葉って、謝られたら大助の責任になっちゃうからって、もう自分では立つこともできなくて、この先一生車椅子生活になるのを大助のせいにしちゃうからって、そうなったら友達でいられないってことなんだろうなって。
大助が一生この責任を背負っちゃうから、そうしたらもう対等な関係ではいられなくなるからって、そういうことですよね。
この一言って重いなって思うんですよ。
いろんな葛藤があって、悔しさもあって、優しさもあって、自尊心もあって。いろんな感情が入ってると思うんです。
このシーンは胸が締め付けられました。
バスケットボールを投げ合ってる小学生を見たときも、大助と裕ちゃんを順に映したじゃないですか。
それぞれが複雑な表情をしてて、そりゃそうだよねって。
大助と心音が車で帰ってるときに心音が裕ちゃんの事故のこと口にして、大助の顔が少しこわばって、心音も察して謝ったりして。
そりゃそうだよねって。
裕ちゃんがタクシーに轢かれたシーン見たらそうなるよねって。
絶対に自分を責めちゃいますよ。ずっと心の中に残ってて、黒くて重たくて、どうしようもできないような感情を抱き続けちゃいますって。
憤りのなさというか、ただ苦しいです。
1話でこれだけこの痛みにフォーカスしたということは、恐らくこの先にそういった心に抱えたものを表に出すシーンなんかがあると思います。
それは懺悔なのか、話すことで消化させるのか、ぶつかって浄化されるのかはわかりませんが、このドラマのひとつのキーポイントが裕ちゃんの事故だということは間違いないですね。
他にも様々な人間ドラマがあるのでしょうが、そう考えるを結構ヘビーですね。錦糸町パラダイス…楽園…どこがやねんってw
それにしても深夜帯のドラマだとは思えないくらいキャストが豪華ですよね。
賀来賢人さん、柄本時生さん、岡田将生さん、MEGUMIさん、早乙女太一さん、濱田マリさん。
いやいや、この豪華メンバーで深夜帯って。期待しかないじゃないですか。
リアリティに沿った、割と攻めたドラマっぽいので、そういった意味で深夜帯なのかなと。
今後は結構深い展開になることが予想されるので、目が離せません。
私的には今期イチオシの期待作。次週が楽しみです。
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まとめ
公式サイトを見ると、このドラマの概要として、深い人間関係や人間ドラマが展開されることを仄めかしていて、そんなの見ないわけにはいきませんよね。
主題歌 MOROHA「燦美歌」もこのドラマの雰囲気にマッチしていて没入感を高めてくれます。
ちなみに次回予告を見ても次回のことはほとんどわかりませんでしたw
このドラマらしいっちゃらしいですけど。すでに『らしさ』を獲得しているところ、さすがです。