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『アンチヒーロー』1話ネタバレ感想。弁護士の正しさは本当に正義なのか…

ドラマ

2024年4月14日から放送が開始したTBSのテレビドラマ『アンチヒーロー』。
1話を視聴したのでストーリーの流れと感想を書いていきたいと思います。
内容にはネタバレを含みますので話の詳細を知りたくない人は注意してください。

 

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Episode 1 -接点- 公式

「殺人犯へ、あなたを無罪にして差し上げます。」

正しいことが正義かー
間違ったことが悪かー

TBS『アンチヒーロー』公式

1話の流れ(ネタバレあり)

弁護士である明墨正樹は面会室のアクリル板越しに誰かに話しかける。
「あなたは人を殺したんですか?殺人犯として生きるということは、どういうことだと思いますか」
あなたに関わる全ての人が「殺人犯の〇〇」として扱われる。
法的に罪を償って刑務所から出ても、殺人犯のレッテルは消えることはない。
どれだけ更生しても世間に居場所などないし、幸せになることも許されない。
やがて絶望しまた罪を犯す。
殺人犯となることは、そういうことなんだと。
そして「私があなたを無罪にして差し上げます」と言う。

裁判所では大田区の町工場で起こった殺人事件裁判について事前の話し合いが。
被害者は工場社長である羽木朝雄54歳。被告人は工場の従業員である緋山啓太35歳。
検察が見立てた事件詳細が語られ、いくつかの証拠を持って法廷で立証すると。
請求証拠はこれで全部かと弁護人である明墨は検察に改めて確認する。

事件が起こった工場に出向いた紫ノ宮と明墨、そこに新人の赤峰も合流する。
明墨は赤峰に君ならどう弁護するかと問いかける。
赤峰は現場の状況から緋山の犯行で間違いない。情状酌量を…
「緋山さんは無罪を主張している」と明墨は被せます。
赤峰は、検察が出す証拠は4つもあり、多くの証拠が揃っていると。
明墨は、証拠の数は多ければ多いほど良いのだと。
多くの証拠を出すということは決定的な証拠が掴めていないという裏付け。
現に今回検察が出す証拠の4つはいずれも弱く、犯行を決定づけるものではなかった。
明墨たちは現場の工場で事件の第一発見者であるオガタに検察のフリをして話を聞く。
オガタが話すことはまるでセリフのようで、供述書通りの内容だが詳細部分でいくつか不可解な点が。

明墨法律事務所に戻ると赤峰は、緋山が殺人を犯していないという確証が明墨にはあるのかと問う。
確証などないと答える明墨。
逆に、赤峰はどうして緋山が殺人を犯したと思うのか問う。
有罪判決が下される前に緋山を犯人だと決めつけるようなら今すぐ弁護士を辞めた方がいいと。
さらには、本当に罪を犯したかどうかは弁護士には関係のないことだと。
赤峰は真実がわからないと依頼人を助けることができないと語気を強めます。
「潰すんだよ」
検察が出してきた証拠をただ握り潰せばいいんだと。

オガタの素行調査をすべく赤峰が尾行することに。
明墨法律事務所では連日にわたり検察の証拠を崩すべく調査を続ける。

緋山裁判の第一回公判が開廷。
緋山は被害者殺害を否認。
弁護側は証人として被害者の息子である羽木湊5歳を出廷させる。
湊は紫ノ宮の質問に答える形で証人尋問が始まった。
湊がボール遊びをする際、そのボールはいつも玄関の棚の上に置いてある。
そのボールを緋山にとってもらったことがあると湊は証言した。
これにより検察が出した証拠の一つ、玄関で見つかった被告人の指紋が犯行時のものと特定できないことを証明した。
被告人を憎むはずの被害者遺族が、被告人側の証人として出廷させるという入れの事態の裏には、明墨による被害者の妻への説得があった。

明墨法律事務所では赤峰が尾行した調査結果と他の調査結果を突き合わせる。
オガタはギャンブルと酒で借金をしており、殺害された羽木社長にも30万円ほど借りていた模様。
工場の従業員の話から羽木社長とオガタは金銭面でトラブルに発展していたと。
いつものように競馬場にはオガタの姿が、そこに赤峰が接触し、飲みに連れ出すことに成功。
居酒屋のメニューを見る時にオガタがメガネをズラしメニュー表を顔に近づけた姿を見て、赤嶺はオガタが近視であることを確認。
事件の日に忘れたメガネをとりに工場に戻ったというオガタの供述がおかしいことを確信した。

緋山裁判の第二回公判が開廷。
検察による証人としてオガタが証人台に立ち尋問を受ける。
オガタはシナリオ通りの供述をし、これが大きな証拠になると検察は言う。
そして弁護人の反対尋問の中でオガタの証言の不確実性を証明する。
明墨たちはオガタが聴覚情報処理障害(APD)を患っている事実とそれを裏付ける証拠を突きつける。
これによってオガタの証言に確実性がないことがわかり、またひとつの証拠を覆した。
さらに、このオガタの供述が姫野検事の工作であることを示唆した。

法廷内には大きな動揺が流れ、一時休廷となる。

オガタは隠していた聴覚情報処理障害を公にされ、また職を失えば生きていけないと激昂し、明墨に詰め寄るも、明墨は依頼人の利益のためなら何でも利用すると嘯く。
その上で、障害を理由に過去にオガタを解雇した数々の会社を訴えれば1,000万は勝ち取れると。
酒を酌み交わした仲であることを理由に、無償で弁護を引き受けると、救いの手も差し伸べました。

休廷の間、冒頭のシーンに戻ります。
明墨が留置所の面会室でアクリル板越しに語りかけていた人物は…緋山だった。
明墨は続きを話す。
「殺人犯になった時点であなたの人生は終わります。仕方ないですよ、だって…人殺してるんですから」

シーンは裁判所に戻って裁判は再会。
検察は新たな証拠調べの請求をする。
それは今まで発見されていなかった凶器であり、弁護人へ確認を求められる。
第二回公判の場面は終了。

留置所面会室で緋山は、これからどうするのかと明墨に問う。証拠で提出されたハンマーは緋山のハンマーだった。
明墨は緋山に、事件前にそのハンマーをどこかで無くしたのではないかと笑顔で問う。
緋山は何かを汲み取ったような表情を浮かべる。

第1話終了

 

1話:感想(ネタバレあり)

初回は話の背景を掴むため大した感想が出ないのが常なんですが、『アンチヒーロー』は初回から怒涛の展開でした。
1話だけで主要登場人物のパーソナリティが概ね掴めましたね。まだまだ見えざる顔はあるでしょうが。

『アンチヒーロー』

こう言われると平凡な主人公を想像しますが、このドラマでは、なにをもってアンチヒーローとして主題がついているのか、それは回を追うごとにわかるのでしょうか。
今のところ主人公である明墨が平凡だとは決して思いません。
依頼人の利益のためならグレーな事でも出来ることは何でもする。
冷静で狡猾で優秀な弁護士です。
ただ気になったのは「真実などどうでもいい。依頼人の利益のために検察の出す証拠を握りつぶすだけ」という姿勢。
現実に殺人罪で有罪判決を受けてきた罪人にも弁護人は存在してきたわけです。
状況証拠、物的証拠、目撃証言があって有罪が確実であり、場合によっては被告人が犯行を認めていても無罪を主張する弁護士がいたくらいです。
いくら弁護することが仕事だからといって、罪人の無罪を勝ち取るため、もしくは減刑するために弁護を行うことに対する罪悪感というものはないのかと。
被害者遺族の心情に全く寄り添わない姿勢に腹を立てることすらありました。
だから弁護士を取り扱うドラマ作品などは、真実や正義のために働くまさにヒーローのような作品が多く、真実をねじ曲げる検察が悪役となるケースが多いですよね。
キムタクの『ヒーロー』は構図が逆になるんですが、正義のための弁護士、正義のための検察。
司法がテーマの作品の多くはいつだって悪と戦う『正義』のヒーローなんですよ。
だから明墨の発言から、この先本当に罪を犯した人間の無罪を勝ち取るような展開があるのかもしれないという一抹の不安を抱くわけです。
特に留置所面会室で緋山に向けた「だって…人殺してるんですから」というセリフ。
真実はどうあれ『殺人犯として有罪になったら』という意味なのか、『緋山が殺人を犯したという確定した事実』として言っているのか、まだ判断できないところです。
いずれにせよ真実によってこの言葉の意味は大きく変わることとなり、また明墨という人間の核心に迫ることができるわけです。
この作品に向かうべき方向性がそこで決まるんですね。
怖いような楽しみなような。

それと、『1話の流れ』には書きませんでしたが、検事正の伊達原が子供達に検事の仕事を教えていたシーンがありました。
その中で、人間というのは時として罪を犯してしまう。検察は罪を犯した人間に罪と向き合う時間を作ってあげる仕事なんだと。
日本という国は罪を犯してもやり直せる国。罪を犯した人が刑務所を出た後、どうしたら居場所を作ることができるのか、どうしたら幸せになれるのか考えてみてくださいと。
冒頭、明墨が留置所の面会室でアクリル板越しに緋山へ放った言葉と真っ向から反します。
この相反する正義のコントラストが『アンチヒーロー』のテーマになることは理解できました。
恐らくこの先、あらゆる矛盾や良心などに揺れながら視聴することになるんでしょう。
覚悟しておきます。

そして最後にもうひとつ。
検察が出す証拠がザルすぎやしませんかね。
司法や法廷ものって、この手のトリックなんかは練られてるものが多いので、アンチヒーローのディテールの甘さが少し気になりました。
話の流れにはさして影響はないのでスルーしますが。
まずは緋山事件の真相と裁判の行方がどうなるのか、視聴者として楽しみながら展開を見守ろうと思います。

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