2023年の夏ドラマ、日本テレビ系『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』の第6話が8月19日に放送されました。
タイムリープした教師が最悪な結末を変えるために奮闘するSF要素のある設定ながら、現代の高校生たちが抱える難しい友人関係や家庭環境などにスポットを当ててストーリーが進行。
センシティブで胸が痛くなる内容かつ緊迫感に襲われる、まさに目が離せない展開となっております。
6話はどのような内容となっているのでしょうか。
ということで6話のあらすじと感想をネタバレありで書いていきたいと思います。
ネタバレを含みますので、まだ内容を知りたくないという人は見ないようにしてください。
ちなみにドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』はHuluで全話見逃し配信しています。
第6話「拝啓、今を生きるすべての貴方へ」あらすじ・詳細
文化祭の打ち上げの際、東風谷(當真あみ)から不意な想いを吐露された鵜久森(芦田愛菜)。その言葉を受け、何かを返そうとした——— その瞬間、東風谷は漏れ出てしまったその想いに戸惑い、飛び出してしまう……。東風谷を見失う鵜久森。その雑踏の中、鵜久森は自身に起きた『二周目』の人生を思い返していく。
一方の九条(松岡茉優)は、鵜久森と共にいつものようにお昼ご飯を一緒にしていた際に……打ち明ける。
「鵜久森さんも……同じですよね?」と。自分自身が『二周目』であること、そして鵜久森もそうであること。互いに起きた不可思議な現象を確かめ合う二人。そして二人はもう一つ共通して感じる『感覚』を語る。それは、「3回目は絶対にない」、そう確信的に感じていること。だからこそ、私達は未来を変えるために今を必死に生きているのだと。そんな中、独りで想い悩む東風谷の元を訪ねる九条。急な休学を申し出た東風谷に対し、それはなぜかと尋ねる。そして、想い悩む生徒に向けていつものように『覚悟』をもって「私にできることは、何でもします」と真っすぐに告げる——— 。
……鵜久森は自身に問う。「自分はなぜこの二周目の人生」が与えられたのかと。そして……一つの答えを出す。その時、彼女の中で「叶えたい」と願っていた自分の「希望」の全てが叶えられたことに気づく。そして、鵜久森がそう気づいた時、彼女の中にはもう一つ、変えようのないある『感覚』が襲う——— 。人は生きる。生きれば悩む。悩み、落ち込み、俯く時もある。だが、一人の生徒は全力で伝える。この世界に対して最も強く思う、一つの『願い』を。今を生きる全ての人に、一度でいいので見ていただきたい。私達の想いは、ここにある——— 。
ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』公式WEBサイト
第6話『拝啓、今を生きるすべての貴方へ』ハイライトと感想
今回の注目点としては、予告の中で東風谷が口にした鵜久森への想い。この気持ちがどういったものなのか、ネットでは憶測が飛び交っていました。
また、上にあるように予告のあらすじに鵜久森も2周目であることが確定。
展開的に非常に気になります。それではハイライトを交えて感想いってみましょう。
東風谷の『好き』に鵜久森が感謝する理由の話
文化祭の後の打ち上げで鵜久森に「鵜久森さんのこと好きかもしれないんだ」と胸の内を告白した東風谷は、告白をした直後に走って逃げ出してしてしまいます。
その後学校も欠席が続き、さらには学校へ休学の申し出を行います。
自分でも鵜久森への想いがどのような種類のものなのかはっきりとせず、苦しんでいる東風谷。
同性愛への目覚めであったのか、思春期であるが故の友情や憧れが一時的に昂ってしまったものなのかまでは描かれていませんが、東風谷は思い悩みます。
里奈は、そういった東風谷の苦悩を打ち明けられ、東風谷の頼みもあり鵜久森と二人で話す場を設けました。
そして、鵜久森と東風谷2人で向き合って話をする中、鵜久森は自分が「2周目の人生」であり、1周目では自ら命を絶ってしまったことを告げます。
1周目で命を絶つ前にも、東風谷に「好き」だと言われたこと、それに向き合えなかった自分の後悔を語り、東風谷の気持ちが心から嬉しいと伝えました。
1周目の後悔を2周目で自分が変わることによって、ようやくやり直せたのです。
鵜久森は、本当に辛くて苦しいときに「好き」といってくれたことがどれほど嬉しかったか、その感謝を伝えることができました。
そして、自分に2周目が与えられた意味が、東風谷への想いに向き合い「ありがとう」を言うためだったと気がつきます。
今までも隠れた社会的問題がクローズアップされており、ストーリーに組み込むことでドラマ自体に厚みを加えるようなエピソードとして取り上げられてきました。
東風谷の鵜久森への想いというのは、LGBTを意識して組み込まれたものなのかと思ったのですが、同性愛ど真ん中というより、思春期で揺れる感情や『好き』の意味とその違和感、あるいはその目覚め的なライトな表現となっており、鵜久森に2周目が与えられた意味として大きな役割を果たしています。
東風谷への想いに向き合えなかった1周目を強く後悔し、2周目では強く生きることによって『向き合える自分』になれた鵜久森の強さと覚悟、成長が描かれました。
東風谷は自分の抱えている問題に鵜久森を巻き込んだと悩んでしまいましたが、好きという気持ちは決して否定されるようなものではない。
その気持ちを伝えることは尊くて勇気のいることで、美しいんだと…。
『好き』という気持ちが同性に向かったということで改めて客観的に『好き』という気持ちの素晴らしさを確認できたように思いました。
2周目でも鵜久森の死は変えられなかった話
東風谷に告白されたことともリンクし、鵜久森の1周目の回想が多く流れた今回。
鵜久森が2周目であることを直接確認し、迷いながら自分が殺されて2周目に入ったことを伝えた里奈。
鵜久森は、2周目が与えられた意味について、また『3周目は絶対にない』という確信めいたものを感じている事を口にします。
東風谷と化学準備室で話した後、鵜久森は里奈に2日遅れの誕生日プレゼントを渡します。
里奈の誕生日の2日後である10月4日。この日は1周目で鵜久森が自ら命を絶った日。
里奈への誕生日プレゼントは、キャンバスに描かれた里奈と鵜久森の絵と、SDカード。
SDカードには鵜久森が自撮りした動画が…。
鵜久森は教室に戻りロッカーを開けると、そこには見覚えのない紙が。
『…をバラされたくなければ放課後に新校舎の吹き抜け廊下へ来ること』と何者かに呼び出しを受けました。
何をバラすのかまで見えませんでしたが、大切な秘密を守るため、鵜久森は紙に書かれた指示の通り、新設中の新校舎の吹き抜け廊下へ向かいます。
そこに待っていた人物に向かって鵜久森は『あなたがこんな事…』と言い、2人は揉み合いに。
その勢いで鵜久森は吹き抜けの渡り廊下から落下してしまい…。
鵜久森を呼び出し、揉み合いの末に鵜久森を死なせてしまった人物は、巧妙なカメラワークによって明かされていません。
一方、放課後になり鵜久森からの誕生日プレゼントの中身を確認する里奈は、絵と一緒に入っていたSDカードに収められている動画を確認します。
その動画には里奈への想いや、今後自分のように苦しんでいる生徒がいたら助けてあげて欲しいという願い、2周目に入ってから今日までの半年を一生懸命生きてきたこと、そして1周目の今日に自死してしまった自分に明日が訪れる感覚がないこと、死にたくないことを訴えていました。
里奈は走り出します。教室で鵜久森のカバンがまだあることを確認し、校舎のどこかで何かが起こっているだろう鵜久森を探して走ります。
そして、1周目で自分が殺された吹き抜けの渡り廊下の下に倒れている鵜久森を発見しました。
鵜久森の死が確定したのです。
ネットでも阿鼻叫喚だった鵜久森の死。
『さすがにそれはないでしょう』という暗い気持ちにはなりましたが、自ら自分の人生を終わらせるのは絶対に間違っているという鵜久森の気づきを考えると、自死ではなかった2周目の彼女の死について少しはマシだったのかなと無理矢理に納得するしかないのかもしれません。
改めて振り返ってみると、東風谷に対して、里奈に対して、母親に対して、心から『ありがとう』という言葉を投げかけており、明日を迎えられないだろうことを覚悟し、後悔のないように行動を示していたのだと思います。
相楽に向き合って2人で話をしたのも、『相楽の目を見て話せるような自分になりたかった』という希望に後悔を持たせないための行動だったのでしょう。
鵜久森の死を意識してもう一度6話を見ていると、覚悟と強い意志を端々から感じ、見方が変わるのでぜひ再度見直してみてください。
里奈もやっぱり卒業式で死んでしまうのか
鵜久森の死が確定したことによって、鵜久森が感じていた『2周目でも1周目で死んだ日にまた死んでしまう』という予感が当たってしまいました。
このことによって当然予想されるのが、里奈も1周目と同じ日に亡くなってしまうのではないかということ。
やはり因果律を変えることはできないのでしょうか。
タイムトラベルにおける『親殺しのパラドックス』があるように、起こった結果に対して過去に遡って結果を変えるほどの変化を起こすのは不可能なのかもしれません。
ただ、これはあくまでタイムトラベルを前提とした話であり、『最高の教師』は『東京リベンジャーズ』のように過去に戻ってから現在に戻るという話ではありません。
あくまで過去に戻ってやり直すという話。
特定の人物が『記憶を持ったまま時間が巻き戻った』と言ったほうが正しいですね。
こうなると因果律に変化を与えるのは可能なのではないでしょうか。
あくまで『やり直し』であり、確定したはずの未来は、巻き戻った過去では確定されたものではないのですから。
そこで気になるのは鵜久森の死です。
これは、人生をやり直したとしても結果は変わらないというメッセージなのか、それとも偶然なのか。
例えばこれが偶然だとしたら里奈の未来は変わるのか、もしくは一貫性を持たせるために、やはり里奈も卒業式までしか生きられないのか。
ポイントは『過去に戻って現在に戻る』タイムトラベルではなく、『記憶を持ったまま時間だけが巻き戻った』タイムリープなのか、というところでしょう。
マジで気になります。
當真あみちゃんが圧倒的にかわいい話
東風谷が里奈に鵜久森への想いを相談するシーンで東風谷演じる當真あみちゃんのアップがたくさん映るんですが、本っっっっっ当に可愛いですね。
こんな超絶美人、もはや嫉妬もできないくらい次元が違います。同じ人間なのでしょうか。
また化学準備室で鵜久森と東風谷が向かい合って話すシーンでも、鵜久森演じる芦田愛菜ちゃんと東風谷を演じる當真あみちゃんが何度も交互にアップで画面に映るんですが、これが眼福。
とにかく當真あみちゃんが可愛くて可愛くて。その造形の美しさといったら、もう「可愛い」しか出てこないです。
私は芦田愛菜ちゃんもめちゃくちゃ可愛いと思っているんですけど、芦田愛菜ちゃんが霞んでしまうくらい當真あみちゃんのビジュアルが圧倒的すぎて、2人を順番にアップで映すカメラワークはさすがに残酷じゃないかと思っちゃいました。
いくら可愛い子でも當真あみちゃんと順番でアップを映されたら…たまったもんじゃないですよ。
さすが超絶売り出し中の女優さん、破壊力が半端じゃないです。
まとめ:来週は24時間テレビのせいでお休みの話
次週はなんと日テレの24時間テレビがある影響で『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』の放送はありません。
こんなに辛くて苦しい6話のラストを見せられて次週休みなんて、あんまりじゃないですか。
続きが気になって気になって仕方がありません。
一応公式サイトで7話の予告動画とあらすじが見れるのでチェックしてみてください。
来週のあらすじはこんな感じです。
鵜久森(芦田愛菜)が非業の死を遂げて以来、休校が続く鳳来高校。校内の立ち入り禁止区域で起こった悲劇は世間の注目を集め、教員たちはマスコミの対応に追われるが、鵜久森の身に一体何が起きたのか…その真相は依然として分からないまま。
かけがえのない教え子を亡くして失意の九条(松岡茉優)は、運命を変えられなかった自分を責めながら鵜久森の葬儀に出かける。そこで出会った鵜久森の母・美雪(吉田羊)から受けた意外な言葉に、ふさぎ込んでいた九条の心は突き動かされることに……。さらに、夫・蓮(松下洸平)の支えにも胸を打たれ、やがて顔を上げる九条……!鵜久森の死を“運命”で片付けてはいけない…。彼女を『命を失った生徒』ではなく、『最後までその命を燃やし生き抜いた生徒』であったと証明するため、九条は29人の生徒が待つ3年D組の教室へと向かった——— 。
誰かと『向き合う』とは何か。取り返しのつかない出来事に残された者はどうすべきなのか。
『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』公式サイト
鵜久森という一人の生徒を通して、一生忘れることの出来ない魂の授業が、今ここに開講する……。
鵜久森の死から里奈の魂の授業が行われるようです。
神回になること間違いなしじゃないでしょうか。絶対に見逃せません。
7話が放送されるまでの間、1話から見直してみるのはいかがですか?
ちなみにドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』はHuluで全話見逃し配信しています。