2024年7月5日から放送がスタートしたフジテレビ系テレビドラマ『ビリオン×スクール』。
山田涼介さん主演の話題作ということで、7月19日に放送された3話の感想を書いていきたいと思います。
内容にはネタバレを含みますので話の詳細を知りたくない人は注意してください。
『ビリオン×スクール』3話あらすじ 公式
加賀美零(山田涼介)と芹沢一花(木南晴夏)は、3年0組内で起きていたいじめ問題を解決した。だが、それに安堵する間もなく、今度は0組の生徒に順位をつけ、1軍から3軍までに仕分けした“スクールカースト表”が教室内に張り出されるという事件が。
フジテレビ『ビリオン×スクール』公式webサイトより
それを見た加賀美は、「成績も行ないも悪い生徒がなぜか上に立つこともある摩訶不思議な制度か!」と感心。芹沢は、そんな加賀美を放っておいて、貼った人間はいますぐにはがすよう、生徒たちに告げる。すると生徒のひとり、田丸元(小泉光咲)が、「カースト表を貼ろうが貼るまいがどうせカーストはある」と言い出し、一部の生徒から賛同を得ていた。
ゼロ組はスクールカースト順位を気にした足の引っ張り合いで大混乱に。問題視した教頭の土橋淳平(永野宗典)らは、停学中の東堂雪美(大原梓)や紺野直斗(松田元太)らが戻る前に何とかするよう加賀美に命じる。
その夜、加賀美は超高精度動的教育AIプログラムのティーチ(安達祐実)に、スクールカーストをなくす方法を問う。するとティーチは、加賀美にある提案をする。加賀美は、映画オタクの生徒・鈴木司(柏木悠)に映画を撮らせ、映画祭に出品させようと思いつく。同じ頃、雪美たちは加賀美を失脚させる計画を立てていた。
ゼロ組の映画祭と一軍生徒の復讐。二つの動きが絡み合い、予想もつかない結末を招くことに……。
『ビリオン×スクール』3話ざっくり振り返り
教室の後ろに0組におけるスクールカーストを可視化した表が貼られている。
加賀美零曰く、成績も行も悪い生徒がなぜか上に立つことがある摩訶不思議な制度。
いじめで停学中の4人、東堂雪美・松下リナ・城島佑・紺野直斗がカーストのトップに君臨。
日々の行いで目まぐるしく順位が変動する。
土橋教頭と溝口先生が加賀美に0組のカースト表をどうにかしろと言う。
いつも通り職員室で一悶着あった末、土橋教頭は停学中に4人が復帰するまでにどうにかしろと言う。
梅野は自分のせいだと言う。カースト表が貼られた理由は、梅野のいじめの一件で梅野からいじめのターゲットが自分に移らないようカーストの順位をはっきりさせるというのが0組生徒の目的のようだ。
3軍でないことをはっきりさせたいと。
表を作っているのは2軍トップの田丸元。田丸がつけている『0組カースト表加点減点リスト』が基準に順位がつけられる。
ティーチは、思春期特有の基準で作られた序列だと言い、解決法としてそれぞれのカースト間にイベントや行事で交流も持たせることだと。
近々にそれらの行事等はないが心当たりがあると言う芹沢。
0組で映画研究部所属の鈴木司を呼び出す2人。力を貸してくれと。
鈴木が目指していた『高校生ショートフィルム映画祭』への作品を応募させてやるから0組で映画を撮れと。
キャストオーディションを開催するも、参加したのは強制参加の西谷と自主参加の梅野以外に3人。いずれも賞をとるとプラス30点のカースト加点目的だった。
映画制作は監督の鈴木を含め6人で行うことに。
停学中の4人はファミレスで、加賀美をなんとかしたいと話す。そこで、加賀美に襲いかかって反撃させた動画を撮影し、体罰問題で退場させようと企む。紺野が実行犯に指名された。
映画の撮影は順調に進む。内容は謎。セリフは棒読み。
教室で撮影した映像の編集画面を見ている制作の6人。本当に賞とっちゃうかもと南雲。そしたらカースト2軍上位だと柄本。あたし1軍なんだけどと原田。
その会話に耳を立てる他の生徒たち。
紺野が私服で学校にくると、映画の撮影をしている様子を見かけ、咄嗟にスマホで動画を撮る。
紺野は加賀美が一人になるタイミングを見計らい、スマホで動画を撮影モードにして胸ポケットに。
金属バット片手に一人で電話しながら歩く加賀美の背後から忍び寄る。
「ぎゃあああああ」
叫び声に気づいた芹沢と西谷が走り出す。
加賀美は紺野に金属バットで襲撃されており、2人が駆けつけると逃げていった。
スーツが全く反応しなかったという加賀美。芹沢がかくかくしかじかで設定を変更したからだった。
逃げる紺野を追いかける芹沢、そこで紺野に話しかける鈴木。今映画撮ってるんだと。
鈴木は、だからなんだ、用もないのに話しかけんなと去っていく。それを遠くから見ている芹沢。
ファミレスで城島に使えねえと吐き捨てられる紺野。
紺野が動画に収めた映画撮影シーンを見て、これは何してるのかと東堂。
高校生映画祭に出す映画を撮影しているようだと紺野は説明。
東堂は、ぶっ潰してこいと紺野に命令。次はミスんなよと城島。
芹沢は生徒データを見て紺野が2年まで映画部だったことを知る。なにかあったのかと。
芹沢は一人飲み屋で考える。鈴木と紺野のカーストの違い。過去の加賀美と自分に重ねる。
紺野は夜の学校に忍び込み鈴木のPCを見つける。編集中の映像を見て昔を思い出す。
映画部で鈴木と楽しく過ごしていた時代を。あるとき城島に誘われてから城島のグループに、そして映画部を退部。
次の日、セットは破壊されており、PCのデータは削除されていた。
犯人は紺野だろう。城島が絡んでるならこれ以上目をつけられたくないとメンバーの3人が去っていく。
監督の鈴木も諦めた。
加賀美は紺野に会いに行き、ついてこいと。
鈴木のスマホに西谷から電話。加賀美が紺野をさらったと。
現場に駆けつけると人だかり。警察やマスコミも駆けつけていた。ヘリまで飛んでいる。
紺野は椅子に縛り付けられており、紺野に銃を向けている加賀美。
警察は拡声器で加賀美を説得する。
加賀美は紺野に言う。セットを壊したのはお前だろと。紺野は違うと叫ぶ。
実際に銃を紺野に当たらないように数発撃って威嚇しつつ紺野を追い詰める加賀美。
加賀美は2歩3歩と紺野に近づき、お前の仕業だろと。
紺野は、確かに壊そうとしたができなくて逃げたのだと言う。俺じゃない。信じてくれと。
加賀美が引き金に指をかけると「僕です」と鈴木が紺野の前に飛び出した。やったのは自分だと。
加賀美は鈴木のおでこに銃口を当て、引き金を引く。カチャリ
「はーいカットでーす。みなさんお疲れ様でした」拡声器で芹沢が声をかける。
警察役、マスコミ役、野次馬役のエキストラは拍手する。大成功だと。
どういうことだと紺野と鈴木。
加賀美は犯人を知るために協力してもらったまでだと言う。
セットを破壊した犯人に心当たりがあるという芹沢の台本通りだったと。
そして加賀美は鈴木に訊く。なぜ壊したのかと。
この映画は紺野にやってほしかったと言う鈴木。あの役は紺野のために用意した。自分に嘘ついて映画を作るのが辛くなったと。そして頭を下げて皆に謝った。ごめん
加賀美は紺野に訊く。お前はどうなんだと。
「でも」と口籠る紺野に対して加賀美は、鈴木とはカーストが違うからとでもいうつもりか、くだらないと言い放つ。居たい奴と一緒にいればいいのだと。
紺野は再び鈴木に心を開き、握手する。かっこいいの撮ってくれと。
停学が明けて登校してきた4人。
城島はカースト表を見て田丸に面白いもん作ったなと声をかける。
紺野はカースト表を見て4位に貼ってある自分のプレートをゴミ箱に捨て、俺はここでいいと言う。
鈴木も続けて自分のプレートをゴミ箱に。俺もここでいいと。
西谷、梅野、原田、柄本、南雲が続いて自分のプレートをゴミ箱に捨てた。
城島は不機嫌に立ち上がり、カースト表を思いっきり剥がし投げ捨てる。
くだらねーもん作りやがってと。
加賀美の父である加賀美グループの会長に呼ばれた東堂校長。
会長は話したいことがあると言う。東堂は自分もだと。向かい合う。
『ビリオン×スクール』3話の感想|ネタバレあり
今回は0組におけるカースト(階級)問題から、紺野の心を開いていく話でした。鈴木と映画を軸にした紺野回といったことろでしょうか。
可視化されたスクールカースト表に翻弄された生徒たちでしたが、最後には城島が剥がし捨てましたね。表がなくても潜在的にカーストは存在し続けるのでしょうけど。
城島って惨めですよね。「おもしろいもん作ったな」からの「くだらねーもん作りやがって」ですから。
自分勝手すぎて哀れですらあります。
そして1軍と位置付けられた4人の中にもやはり上下関係があって、紺野は一番弱い立場にいます。
城島と東堂に好き勝手言われ、いいように使われて。同情を禁じ得ません。
紺野は今回のラストの行動で城島たちに反旗を翻したような形になったように見受けますが、この先どうするんですかね。城島のグループから抜けるんでしょうか。それとも抜けられないのでしょうか。紺野がいじめのターゲットにならないか不安です。
そして城島と東堂ってほんと性根が腐ってますね。見ていて吐き気がします。
思春期だから、反抗期だから、そんな言葉では納得できないくらいに根性が歪んでます。言うこと成すこと犯罪者の思考じゃないですか。
この先きっと加賀美が更生させて…みたいな未来があるのかもしれませんが、私的には地獄に落として欲しいです。
前述の2人が極悪なだけに松下が空気ですが、松下も相当いやらしい性格してますよね。2話で「この子(東堂)の親が誰だか知ってるんですか〜」って憎たらしい顔で加賀美に言ってましたね。私は忘れていません。
松下も地獄行きでお願いします。有罪です。
また東堂ってなんであんなにイキがってるんですかね。親が校長ってだけであそこまでイキがれます?普通。
虎の威を借る狐にしては虎に0組に放り込まれているわけですから。逆にそんな親への反抗心なのかもしれませんけど。
何にせよクズい性格は本物です。
それにしても今回の解決方は大掛かりでしたね。映画制作スタッフに大勢のエキストラ。加賀美グループの財力のなせる技。カネの力で派手にやってくれました。
しかしながら加賀美の言葉があっての解決なんですよね。今回も加賀美の言葉は刺さるものがありました。
庶民感情を理解できない非常識さと芯の強さに裏打ちされた、真っ直ぐで純粋な言葉。感動すら覚えます。
そして随所に散りばめられるコメディ要素と、展開そのものがバカなところ、両方あっての面白さではないでしょうか。
ストーリーも意外としっかりしていて、今期の中では当たりドラマではないでしょうか。
今期コメディタッチのドラマでどうしても比較したくなるのが「新宿野戦病院」なんですが、圧倒的に「ビリオン×スクール」に軍配が上がります。「新宿野戦病院」に関しては感想記事で酷評しているので、興味があったら見てみてください。
そしてそして、今回の加賀美の変なポーズは「バンザイ」でしたね。これ毎回やるんでしょうか。小ネタすぎて逆に注目しちゃうんですけどw
それと職員室の振り切ったコント。これについては解説するところもないのでもう何も言わないです。面白いです。それだけです。
ただ、加賀美のポーズ同様、ひとつのイベントみたいなものなんでしょうね。笑いのエッセンスとして全然アリなんで、毎週楽しく拝見しています。
そういえば加賀美の会長と校長が向かい合ってました。この2人、既知だったんですね。どんな話をするのか気になります。
次回は不登校生徒と加賀美の対決の構図。どんな内容なのか全く読めませんが、楽しみにしておきます。
それではまた。
まとめ
よくある学園モノと言えばそうなんですけど、個性のある内容に仕上がってます。
話にも重厚さがあり、コメディ要素も面白い。笑いだけしかないどこかの野戦病院とは大違い。
学園モノって毎週フォーカスされる生徒を変えられるし、それぞれの抱える問題と向き合って解決するという構図は作りやすいんでしょうね。まさに王道。
「ビリオン×スクール」面白いです。
来週も楽しみにしています。