2024年7月27日からフジテレビ系で放送がスタートした東海テレビ制作のテレビドラマ『嗤う淑女』。
その第7話を視聴したので感想を書いていきたいと思います。
原作の小説『嗤う淑女』(中山七里 著)は25万部突破大人気小説。海外でも人気なんです。
気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
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7話 あらすじ|公式
刑事の麻生(大東駿介)から美智留の父親の死の真相を知らされた野々宮恭子(松井玲奈)は、蒲生美智留(内田理央)に暫く自分の実家で共同生活することを提案。美智留は了承する。美智留のマインドコントロールから解けた恭子には、ある決意があった…。
恭子の実家では、就職活動に失敗した弟・弘樹(前田拳太郎)が、両親と3人で暮らしながら、父親が経営する産廃処理場を手伝っていた。小遣い程度の給料しかもらえない上、父には仕事の失敗を叱責される毎日。弘樹は、徐々に家族への不満を募らせている。
そんな中、恭子が美智留を連れて実家に帰ってきたことにより、奇妙な共同生活が始まる。恭子は弘樹の境遇に同情的に接するが、美智留も弘樹に近づいてくる。二人にはそれぞれの思惑があって…。
『嗤う淑女』公式より
嗤う淑女|7話の流れ
「許せない」恭子は呟く。美智留に対する不信感と怒りが募る。
恭子は美智留に、一緒に暮らさないかと半年後に完成するマンションのパンフレットを見せる。自分のアパートの契約が切れるから、それまで今は東京に住んでいる親と一緒に暮らすことになる。だから一緒に住んでくれと。
美智留は必死な恭子に何かを感じるも承諾する。
恭子は美智留を連れ実家に戻ると、父の孝之と弟の弘樹が言い争っており、母の照枝が止めていた。お久しぶりですと美智留は恭子の家族に挨拶をする。
夕食の時間、孝之は美智留に「恭子が病気の時はありがとう」と改めて感謝する。その上仕事までと。
孝之は美智留を立派だと褒め、弘樹と比べてこき下ろす。それでまた親子喧嘩が始まった。
次の日、恭子は家の仕事を手伝っている弘樹の職場に訪れる。
弘樹はジャーナリストになって社会正義のために戦いたいという夢があったが就職がうまくいかず父の仕事の手伝いをしている。その志を誉める恭子は、今でもそれを目指してほしいという。まだ諦めるのは早い。自分の味方になってくれと。
麻生は大島美奈の死について調べている。担当所轄の刑事に蒲生美智留のことを訊くと、心神喪失状態の武田が何度かその名を口にしていると情報を得た。
麻生は武田の病室に行き、大島美奈を殺害したのは蒲生美智留ではないのかと訊くと、武田はその通りだと答える。証拠の動画も撮っていると。
麻生はその動画はどこかと訊ねるも、武田はココにあるとノートを開く。蒲生美智留は自分が考えたキャラクターだと嬉々として話し出す。傑作なんだと笑う。
夜、恭子は弘樹の部屋で話をする。美智留は悪だと、今までに起こったことを告白した。美智留は恐ろしい殺人者なのだと。
警察に言えという弘樹に恭子は、自分も捕まってしまう。だから美智留を殺すのだという。今まで失った人生を美智留の財産で取り戻すのだと。
姉の頼みでも人を殺すのは無理だという弘樹に恭子は、美智留は人間ではなく悪魔なんだという。美智留を殺せば何億ものお金を手にいれることができる。弘樹も人生一発逆転できるのだと。
美智留は弘樹を自室に誘い込み、よそよそしい弘樹に恭子に何か聞いたのかと問う。黙る弘樹に、やっぱりそうかと話し出す。自分は誰も殺してない。恭子は嘘をつく病気で、それは自分が恭子の言うことを聞きすぎてしまったからだ。自分たちで恭子を矯正しようと。
仕事でミスをした弘樹に説教する父。反抗する弘樹をぶん殴る父。弘樹はこのままではいけない。やるしかないと美智留の殺害に心が傾く。そこに美智留が現れ弘樹に同情し、自分も父親に虐待を受けていたと話す。自分は父親と戦い乗り越えた。弘樹に必要なのは、そういう心の強さだという。
その様子を遠くらか見ていた恭子。
弘樹はあまた父に説教される。弘樹は父を乗り越えて自分の人生を取り戻したいと願い、母に対しても敵対心を抱く。
恭子はいいアイデアがあると弘樹と話をする。死体が見つからなければいい。家の仕事で使う焼却炉で焼いてしまえばいい。美智留の言うことは全て嘘で、本当に恐ろしい殺人者なんだと。
弘樹は食い違う2人の話に混乱する。
夜になり弘樹は、やはり美智留を殺すのは無理だという。美智留はそんな人ではないと。
恭子は、それが美智留の手口なんだと説明するも弘樹は聞き入れない。もし本当なら警察に行くべきだと。
弘樹の協力を得られないなら自分一人でやるしかないと決意する恭子。
包丁を片手に美智留の寝込みを襲うため美智留の寝ている部屋に忍び込む。そして寝ている美智留に包丁を突き立てた。
そこで部屋の電気が点く。包丁を突き立てたのはダミーで、美智留は立っていた。
美智留はお見通しだという。そして、嬉しいという。自分の意思で行動できるようになったのだと。
そして2人は話をするために作業場に場所を移す。美智留はこっそり作業場に来るように弘樹にメールした。
作業場で恭子は、弘樹に何を吹き込んだのかと美智留に迫る。私は見ていたのだと。
美智留は言う。仲良くしたかっただけ。弘樹くんは本当にいい子だと。
恭子は、どこがだと否定する。弘樹は穀潰しの寄生虫だ。そんな弘樹を騙すなんて美智留には簡単だろうと。
自分の人生はめちゃくちゃだと恭子は続ける。人を殺したと思って17年間苦しんだ。美智留はそれを強請りのネタにして自分を利用した。本当は美智留が殺したのにと。
美智留は自分は誰も殺していないと泣くも恭子は、嘘をつくなと叫び美智留をビンタする。
恭子は止まらない。さらに美智留を罵倒してもう一発ビンタを喰らわし、倒れたし美智留を蹴り続ける。
弘樹は一部始終を目撃していた。
次の日、美智留は作業場で弘樹に話しかける。
美智留は、廃材を燃やしている音は火葬場で父が焼かれた音に似ているという。父と決別できたのはその時。父がいなくなったら違う者に縛られることになったと嘆いた。昨日見ていただろうと。
弘樹は、それは姉かと問う。
美智留が、身内に聞かせる話じゃないと言うも弘樹は、あんなクソ女はどうでもいいという。昔からそうだった。あいつは他人だと。
美智留は今まで起こったことを嘘で塗り固め話をする。そして恭子を貶める。
弘樹は美智留の言葉を信じ、恭子が美智留を殺そうとしていると告白する。
美智留は弘樹の胸に顔を埋め助けを請う。弘樹は美智留を抱きしめ、本当の敵は誰なのかわかったという。
嗤う淑女|7話の感想|ネタバレあり
本筋に戻ってきましたね。7話にして恭子と美智留の直接対決の様相です。しかも恭子の弟の弘樹を巻き込んで。
恭子は寝ている美智留に包丁を突き立てましたが、完全な殺意を行動で示してしいまいました。そして作業場で美智留を罵倒し暴力を尽くしましたが、ここまでやったらもう後戻りできないですよね。どうするんでしょうか。この先。
次回、恭子が殺されるとかあるんでしょうか。Wキャストで恭子が8話で死ぬとか…さすがにないですよね。ちょっと気になります。
美智留に対する殺意と敵意をあれだけ見せてしまった恭子は、さすがにもう仲良しのフリは出来ないじゃないですか。
しかも美智留も弘樹を懐柔して、敵は恭子なんだと刷り込みましたし。結構地獄な展開ですね。
実家で家族巻き込むのやめてあげてって思いますけど。
ていうか、恭子があれだけの暴力を美智留に振るっている場面で弘樹は止めなかったんですね。普通止めません? 暴力が終わるまで見てて、その後もバレないように潜んでいたんでしょうか。
恭子と美智留も、あの後に普通に自室に戻って寝たんですかね。あまりにも前後が不自然すぎて色々勝手に想像しちゃうんですが、やっぱり無理があります。
そういう細かいディティールや繋ぎが甘いんですよ、このドラマというか原作というか。見てて結構冷めます。
前回の妄想オチみたいな構成も嫌でしたし、中々共感できないドラマだなと。話自体の方向性やキャストが良いだけに残念な部分が目につきます。
それでも結構人気があるっぽいので、私が深く考えすぎなのかなと反省しています。
いずれにせよ今回は大きく話が進んだので見応えはありましたし、次回が待ち遠しいです。
最後に余談なんですが、恭子って美智留の父親を殺したのは自分だと17年も苛まされてきたって言いますが、別に間違ってなくないですか? 確かにトドメを刺したのは美智留かもしれませんが、はっきりとした殺意を持って美智留の父のコップに農薬を注いだのは恭子自身ですから。
一旦は息を吹き返した美智留の父にトドメの農薬を飲ませたのは美智留ですが、もしかしたら息を吹き返した後にやはり中毒症状で死んでいたかもしれないじゃないですか。
恭子は明確な殺意のもとに明確な殺人行動を起こしたのは事実なのに、『実は美智留が殺した。自分は殺していないのに罪の意識に苦しんだ』っておかしくないですか?
まるで自分は濡れ衣を着せられたみたいいな言い回しに違和感を覚えるんですけど。
そこを誰も突っ込まないのかと。ガバガバだなと。おそらく原作もそうなんだろうと思うのですが、だからこそこの作品に大きな疑問を抱くんですよ。酷い小説だなと。
まとめ
もう少し丁寧に話を繋いでくれたら良い作品だったのになと思ってしまいます。
美智留がヤバいのは自明ですが、何気に恭子も結構ヤバいですよね。さて、ドラマは後半戦に突入しているわけですが、今後どんな結末に向かっていくのか楽しみになってきました。
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