2024年7月25日に放送がスタートしたテレ朝系ドラマ『スカイキャッスル』。
韓国ドラマのリメイクである同ドラマ、その4話を視聴したので感想を書いていきたいと思います。
4話のあらすじ・公式
浅見紗英(松下奈緒)は、長女・瑠璃(新井美羽)の内申評価を上げるため、生徒会長選挙で当選させようと画策。その矢先、対立候補となっている人望厚き優等生・山田未久(田牧そら)が秘密裏に同級生の提出課題を代行し、金を稼いでいることを知る。紗英から報告を受けた敏腕受験コーディネーター・九条彩香(小雪)は、この極秘ネタをちらつかせ、未久に立候補辞退を促すよう指示。重病を患ったシングルマザー・希美(映美くらら)が入院し、苦労が絶えない未久――その心情をおもんばかる紗英だが、九条の言葉巧みな誘導で一転、罪悪感を一掃した彼女は、未久との直接交渉に踏み切る!
テレビ朝日『スカイキャッスル』公式webサイトより
一方スカイキャッスルでは、妻の自死を機に崩壊した超エリート一家・冴島家の“謎多き悲劇の真相”を追い求め、小説にしようとする南沢泉(木村文乃)をめぐり、対立が高速激化する。なんと、小説化に断固反対する紗英に対し、彼女の“秘密の過去”を知る泉が一歩も譲らぬ姿勢で宣戦布告! その直後、冴島家の悲劇に自分たちの未来を重ねずにはいられない二階堂杏子(比嘉愛未)から、詳細を知り得る人物として九条の存在を知らされた泉は、直接話を聞こうと動き出す。
そんな中、未久は母が大切にしまっていた写真を発見。若かりし頃の母の隣には、すでに亡くなったと聞かされていた父と思われる人物の姿があった! しかも、その顔を見た未久は顔色を変え…!?
『スカイキャッスル』4話の感想・ネタバレあり
予想通り未久の父親は英世でしたね。未久の母が亡くなって、遺品の中にあった折られた写真、それを開くと…「We All Lie♪」劇中歌バーン!母の隣には英世の姿が…未久の父親は実は英世…みたいな大袈裟な演出でしたが、想像通りすぎてこの過剰な演出が逆に面白かったです。
前回も書きましたが、このドラマはヤバい人しか登場してません。
今回はその渦中にいる未久の怖さについてまず書いていきます。
未久のしたたかさ
前回の課題をやってあげた同級生の母への脅迫めいた発言も相当だったんですが、今回も本性が垣間見えました。
瑠璃に嫌味を言われたときも正論で言い返すのではなく「あんた裏でなんて言われてるか知ってる?」とか、かなり挑発的に敵意剥き出しといった感じでした。
紗英が未久に生徒会長の立候補を取り下げ得るようお願いしたときも、「凄いね。瑠璃を生徒会長にするためにここまでするんだ」って笑いながら言ってました。笑いながらですから。かなり肝が据わったお嬢さんだこと。
未久って自分の境遇を恨んでいる節があるじゃないですか。その上で浅見家に対して抱いている感情って羨望と憎しみが入り混じってるように見えますよね。
母が死んで行くところがなくなったとき、青葉の父親が家に住めばいいと提案したとき「男女が同じ家に…青葉に迷惑をかける…」と辞退しました。
でもこれは建前で、もう浅見家に潜り込むことを計画してるわけです。そこにまんまと真珠が「だったら家に」と言ったときにニヤリとするんです。怖い
で、実際に浅見家の地下室が提供されることが決まったときにまたニヤリと笑うんです。
恐らく瑠璃のことは嫌いなはずで、真珠のことは可愛がってて、紗英のことも嫌いだろうけど利用してて…そして英世に対してですよ、問題は。
母を捨てた憎しみと、母が愛した人であり自分が触れてこなかった父親という存在への憧れみたいなものもあるって感じで、結構複雑な感情が混在してるっぽいですよね。
4話ラストシーンで未久と英世が握手して次回予告「この握手から新たなる悲劇が始まった」って、怖い怖い。
悲劇は浅見家で起こるんでしょうか。誰か死ぬんでしょうか。
「お母さん、とうとうこの家に入り込んだよ」ってモノローグ。どのタイミングでこれを計画してたんでしょうか。
まさか真珠を手なづけていたのも、浅見家に潜るこむための手段だったのでしょうかね。ヤバっ
泉のサイコっぷり
泉って割と一般的な常識人を描こうとされているっぽいんですけど、韓国人の基準だからか日本的には強烈に感じてしまいますよね。
瑠璃の生徒会長当選祝いで、未久が生徒会長への立候補を取り下げた件で踏み込みましたが、日本人的な感覚だと、ああいうお祝いの席で「違うんじゃないか」とか「何があったのか」って訊かないじゃないですか。
未久はお金にも困ってたとか、あたかも紗英が悪く聞こえるような言い方をする感覚が我々に馴染まないんです。別のタイミングで2人で話せばいいことなのに、あえてお祝いの席で無遠慮に発言している姿がちょっと。
小説の件でも、「冴島家の悲劇と自分たちの日常が繋がっている…よし、小説に書こう!これは私の使命だ!」て、そうはならんやろと。
これ、なんで違和感あるんだろうって思ってて、ひとつ思ったのが、説得したり理解してもらう努力を一切しないんです。
冴島家の悲劇については、スカイキャッスルの資産価値が下がるとか帝都病院のブランドイメージが…とか、そういうのももちろんあると思うんですが、やっぱり一番は哲人や遙人をそっとしておいてあげたいって情に訴える建前があるんです。
まずはそこを考慮すべきなのに泉は、小説にする意義や必要性を説いたり理解を得る努力をするどころか、「邪魔するな」的な態度なわけで。他人の意見を全く聞かないし歩み寄ることもなく、この件は小説にしますって宣言だけしてる状態なわけです。
こういう態度も受け入れられないんですよね。意見が食い違って、十分に話し合いをしてもまとまらなくて、最終的には自分の感情を優先せざるをえないみたいなプロセスがないというのが、嫌悪感を抱く原因なのかなと。
未久にしろ泉にしろ、往々に思うんですが、普通その場面でそうは言わないだろうって、原作が韓国ドラマなので、日本人の一般的な精神性で共感しづらい行動や言動が多いんですよね。
これ、原作の韓国ドラマだったら違和感なく見れるんですよ。だって韓国のドラマですから。こういうところがリメイクの難しさですよね。
それにしても未久がここまで重要人物だったとは思ってませんでした。次回以降にまた悲劇が起こり、その渦の中心に未久もいるっぽいです。
今回は内容的なことより未久と泉の話ばっかですいませんでした。ちなみに他の登場人物が相当にヤバいのは言うまでもないです。
それではまた。
まとめ
九条がいい人に見えるほど登場人物が濃くてヤバいですね。
それにしても泉の、あの人を見下したような目を常にしているのはなんなんでしょうね。
いくら泉の優しさに触れても、あのゴミや虫ケラを見るような目を見たら好きになれそうもないです。
そういう目をするよう演技の指示が出てるんでしょうか。あの目の意味ってなんですかね。
ちょっと違うような気がするんですけど…