テニス4大大会のひとつ、全仏オープンで日本時間6月8日に、加藤未唯さんが混合ダブルスで優勝の快挙を果たしました。
加藤未唯さんといえば、6月4日に行われた同全仏OP女子ダブルスにおける失格処分が大きな話題となっており、そのニュースを目にした人も多いのではないでしょうか。
失格処分騒動のおさらいはこちらの記事↓内で詳しく触れています↓↓
悔しさ・動揺・プレッシャーを跳ね除け優勝
遡ること6月4日の女子ダブルスの3回戦、ラリーの合間に加藤選手がコート外に打ったボールがボールキッズの頭部に直撃したアクシデントで失格処分が下され、賞金とポイントを剥奪されてしまいました。
その後、加藤さんは裁定を不服として提訴しています。
この事件は加藤選手に大きな動揺を与えたことは想像に難くありません。
また、今回の失格処分は世界中に大きな波紋を投げかけましたが、そんな騒動を乗り越えての混合ダブルス優勝という結果を掴みました。
メンタル的にも非常に難しい状況にあった中、それでも続く混合ダブルスの試合に集中し、準決勝を勝ち上がり、さらには決勝戦を制して優勝まで果たした精神力には脱帽です。
加藤さんは悔しさや動揺、プレッシャー全てに打ち勝ち、結果を手にしました。
試合後のインタビュー
加藤選手は試合後のインタビューで涙を交えながら「チャレンジングな日々で、特にここ数日、精神的にも大変でした。皆様のポジティブなエナジーをもらって頑張ることができました」と答えています。
この言葉からわかる通り、かなり難しい精神状態だったと思われます。
また、女子ダブルスでペアを組んでいたA.スーチャディ選手(インドネシア)に向け「女子ダブルスで組んでくれて本当にありがとう。女子ダブルスは失格処分にはなりましたが、全力を尽くして今日も勝つことができました。また女子ダブルスで頑張りましょう」と話しました。
この言葉には会場から拍手が送られます。
A.スーチャディ選手は失格処分が下されて泣いている加藤選手を励ましていた姿が印象的でしたね。
さらに「女子ダブルスで対戦したペアとも、私は、またいい試合がしたいと願っています」と現在世界中から大バッシング中の対戦ペアにも言及したのです。
執拗な抗議で加藤ペアを失格に追い込んだ対戦相手ペアは、世界中から非難の声が集まっています。
それを慮ったのか、あえて言及しているところに優しさと懐の深さを感じました。
なんという心の広さでしょう。勝者の余裕を感じます。
こういったトップアスリートのメンタリティは我々も見習いたいと思います。
もし私が加藤さんの立場だったら対戦相手のペアに向けて『醜い姿を晒してまで必死になって失格にしてくれてありがとう。死ぬほど悔しかったからこそ優勝できました』とか、皮肉なことを言ってしまいそうです。お恥ずかしい。
試合結果
決勝戦のスコアは以下の通りです。
加藤未唯/T・プッツ2(4-6、6-4、[10-6])1 B.アンドレスク/M.ビーナス
出足は悪くなかったものの、先にセットを失いながらも第2セットを奪取して勢いに乗り、最後はタイブレークを制しての勝利となりました。
まさに圧巻の試合。
加藤選手、本当におめでとうございます。
コメント