7月31日に放送された『ホンマでっかTV!?』で、カレーの知られざる効果について紹介していましたのでまとめました。
日本人1人あたり、年間で約80食も食べられているカレーは「究極の健康食」と言われており、健康・美容・モテに効果があるそうです。
カレーによる健康効果・美容効果
カレーによる健康に関する効果をまとめました。間接的に美容にも良いとされるものも含まれています。
カレーはシンプルに健康食
カレーの代表的なスパイスは、クミン・コリアンダー・ターメリック・カルダモン・シナモン・トウガラシ。
クミンには抗炎症作用、コリアンダーには抗酸化作用、カルダモンには抗炎症作用と抗酸化作用の両方が。
トウガラシ・シナモンは血行促進作用。
このように食べるだけでも健康に寄与する健康食なんです。
カレーを頻繁に食べると記憶力がよくなる
シンガポール大学の研究した結果です。
60歳以上の1010人の認知症のない人に、認知機能検査と食生活を確認。
[カレーを時々食べるor頻繁に食べる人]は、[滅多に食べないor全く食べない人]に比べて認知力が高かったことがわかりました。
同じ研究者たちがさらに調べたところ、カレーに含まれるクルクミンというポリフェノールが脳に作用し、認知能力・記憶力・空間認識能力・注意力が上がることがわかりました。
クルクミンが入っているのは一般的な茶色いカレーで、色素成分がクルクミンです。
一般に売られているカレールウやレトルトカレーにも含まれています。
グリーンカレーなど茶色ではないカレーにはクルクミンが入っていない場合もある。
カレーを食べると不安や恐怖心が軽減
カレーに含まれるクルクミンという物質が、人間の不安や恐怖感を著しく低下させる効果があります。
抗うつ作用がありハッピーな気持ちになるということです。
ニューヨーク市立大学でマウスを使った実験がありました。
まず、マウスに餌を与える前にブザーを鳴らし電気ショックを与えます。
次にクルクミンの入った餌と普通の餌をそれぞれ違うマウスに与えます。
最後にもう一度ブザーを鳴らすと、クルクミンが入ってない普通の餌を食べたマウスは不安で暴れ出しました。
逆に、クルクミンが入った餌を与えたマウスは全く動じることがありませんでした。
これにより、クルクミンが恐怖心を抑え堂々とした行動がとれるという結果が得られたのです。
調理をするだけでも不安や悩みが軽減する
カレーを食べなくても、カレーを作るだけで抗うつ作用が得られるといいます。
お子さんなどがいて日常的に料理を作っている方のほうが長寿であると言われており、相手のことを考えながら料理をすることで、不安や悩み事などが軽減できるそうです。
カレーのスパイスは漢方薬
元々カレーに使われるスパイスは治療薬で使われており、薬屋で売られていました。
クミンは馬芹といって芹科の植物であり、むくみをとったり消化を促進したり胃の薬として使われていたんです。
フェンネルは茴香といって、胃炎などに処方される安中散という漢方にも入っています。
カレーを食べて体内の重金属をデトックス
カレーを食べることで、体内に蓄積した重金属をデトックスできます。
鉛・カドニウム・水銀、これらの重金属は食物や大気などに含まれており、体内に蓄積されやすく中々排出されにくい性質があります。
これらは肝臓や腎臓、脳に溜まっていき、甚大な健康被害を発生させることがあるんです。
韓国で発表された論文によりますと、
月に1度だけカレーを食べている人は血中の重金属濃度が低いということがわかりました。
カレーに含まれるクルクミンにキレート作用があり、重金属を排出させる効果がるんです。
月に1食だけでもカレーを食べることで重金属を体内から除去でき、結果的に健康になるということです。
論文の中では月に1度食べた人と全く食べていない人での比較だったので、月1でも効果があることが実証されています。
サフランライスを食べると睡眠の質UP
サフランライスでカレーを食べると睡眠の質が高まって不安や鬱を軽減してくれます。
サフランは古代ギリシャの時代から、癒し効果があると言われ続けてきましたが、2016年にイランの科学者によってそれが実証されました。
科学者によると、サフランをとっている人ほど、不安・うつ・睡眠障害が少ないことがわかったそうです。
サフランに含まれているクロシンという物質が脳に入ると、神経保護作用を引き起こし興奮を抑えてくれるというメカニズムなんです。
睡眠の質があがる理由もこのメカニズムに起因していると推察されています。
カレーを食べると二日酔いが楽になる
ウコン(ターメリック)は血中の気薬といって気のお薬になるんです。
(気とは、漢方の世界で体の中を巡るエネルギーを指す言葉)
ウコンは気の巡りをよくする漢方薬のひとつであり、二日酔いで気分が悪いときにカレーを食べるとウコンの作用で気が巡り症状が改善するということです。
カレーはその場で食べ切る方が健康に良い
様々な効果が期待できるクルクミンですが、クルクミンは低温に弱く、冷凍してしまうと分解されやすいので効果が発揮できなくなります。
クルクミンの健康効果を最大限に受けたい場合は、作ったカレーをその場で食べ切ることが大事なんです。
しかし、クルクミンは摂取しても体があまり吸収してくれないという弱点があります。
クルクミンは生体での利用率が数%しかないと言われており、体が吸収してくれないということです。
ココナッツミルクと黒コショウでクルクミン効果UP
体内への吸収率が低いクルクミンですが、ココナッツミルクと黒コショウと一緒に摂取することで吸収を高めることができます。
黒コショウでクルクミン吸収率20倍以上
黒コショウに含まれるピペリンという成分はクルクミンの吸収を20倍以上に高める効果があります。
(白コショウは皮を剥いてあるが、皮に重要な要素があるので、黒コショウでないとダメ)
ココナッツミルクにクルクミンを溶かす
クルクミンは脂溶性で脂にしか溶けないという特徴があり、脂があることで非常に吸収しやすくなります。
ココナッツミルクを入れることでクルクミンが脂に溶け吸収率が上がるというわけなんです。
ココナッツミルクを入れ、その上に黒コショウをかけることで大幅に吸収率を上げることができます。
カレーによるモテ効果
カレーを食べるとモテる? どういうことなんでしょうか。
カレーを食べるとモテる
匂い&フェロモン評論家の太田先生によると…
シンプルに、カレーを食べない男性よりもカレーを食べている男性のモテるとのこと。
カレーの中に入っているスパイスは、男性用のフェロモン系モテ香水にふんだんに使われているそうです。
運動して汗をかいてからカレーを食べることにより、体臭とカレーのスパイスが相まって魅力的なモテ体臭になるということです。
普段から運動してたくさん汗をかいている人のほうが魅力的な体臭の人が多いそうで、汗をかいて老廃物を排出した状態でカレーを食べることが重要とのこと。
サフランライスでカレーを食べると女子力UP
女性がカレーライスを食べる時はサフランライスで食べると女子力が上がるそうです。
中東の媚薬といったらサフランが使われており、アラビアンナイトにも何度も出てくる男性を誘惑するツールとして活躍している香り。
好きな人や彼に対して、サフランライスにカレーをかけて食べてもらうと自分に夢中になって浮気防止にもなると言われています。
カレーに関する知識
健康・美容・モテ以外の知識も教えてくれました。
日本のカレーが世界一に
世界の伝統料理ベスト100で、日本のカレーが世界一になりました。
2022年にヨーロッパの料理サイト『Taste Atlas』世界の伝統料理ランキング2022の結果。
1位 カレー(日本)
2位 ピッカーニャ(ブラジル)
3位 アメイジョアス・ア・ブリャンオ・パット(ポルトガル)
4位 湯包(中国)
5位 餃子(中国)
本場インドのカレーはスパイシーですが、日本のカレーは元々イギリスから伝わり、甘くてマイルドで濃厚。
それがヨーロッパの人に受け入れられたと言われています。
日本のカレーは世界で『ジャパニーズカレー』と言われており、主にカツカレーを指します。
イギリスではカツカレーが人気で、今やイギリスの国民食とまで言われているそうです。
また、カツはチキンカツを使用することが多いとのこと。
カレーにちょい足しするのにオススメなもの
梅干し
スパイス料理評論家の一条先生によると、梅肉を刻んで入れることでカレーにほんのり酸味が効いて味が締まるとのことです。少しだけ入れるのがポイント。
みりん
カレーにみりんを入れると、コクとフルーティーさと甘味が加わります。はちみつよりもみりんの方が、より爽やかで自然な甘みが入るとのこと。4人前で大さじ1杯程度が適量です。
レトルトカレーでも後からみりんを入れても大丈夫。本格的な味になります。
ナツメグ
一般家庭に一番あるスパイスのナツメグ。
一振り入れるだけでスパイシーで本格的なカレーになります。
今カレー界で大注目なのがスパイス欧風カレー
一般の家で食べられている欧風カレーは甘みコク食べやすいですが、インド系のものはスパイスカレーと言われています。
これらを合わせたのがスパイス欧風カレーであり、今とても流行っていて商品が売れています。
注目なのがハウス食品の「クロスブレンドカレー」
2023年8月に発売され、5ヶ月で500万個売れた大ヒット商品。
こちらも注目商品のSB食品「スパイスプレミアム欧風カレー」
2024年2月発売で非常に評判のいい商品です。
今、市場がこれらのスパイス欧風カレーがとても人気なんです。
カレーのおいしさの秘密は大きいお皿
カレーライスがなぜ美味しいかというと、カレーのお皿が大きいからなんです。
食べるための道具(お皿やナイフ、フォークなど)が増えるほどゆっくり食べ食欲も下がっていく傾向にありますが、カレーだとワンプレートで配膳され、完食しようという気持ちになりやすいんです。
小学生を対象にした実験によると、同じ料理群を別々のお皿に盛り付けて配膳された場合と、同量をワンプレートで配膳した場合では完食率に大きな差がでました。前者が29%、後者が89%。
視覚の影響は食欲に関係しており、視覚的に多くのものを認知すると負荷が増えたと感じ食欲が減退してしまうという脳のメカニズムによるものなんです。
カレーマニア殺到の養豚場が作るキーマカレー
高級ブランド豚の端肉を使用した幻のキーマカレーがあります。
阿波美豚高級キーマドライカレー
端肉が集まったときにしか作れないので量が流通せず、幻のカレーと言われているそうです。
4種のスパイスだけでカレーになる
クミン・コリアンダー・ターメリック・チリペッパー、この4種類があれば簡単に美味しいカレーが自宅でも作れます。
カレーはスパイスが多ければおいしくなるというわけではありません。
クミン・コリアンダーは香りのスパイス。ターメリックは色のスパイス。チリペッパーは辛味のスパイス。
市販のカレー粉は、20〜30種類のスパイスが入っているので複雑な美味しさがありますが、上記の4種でも自分の配合で美味しいカレーが作ることは可能なんです。一度試してはいかがでしょうか。
ノスタルジーがカレーのおいしさUP
札幌医科大学で行われたイベントで、22品のカレーを食べ比べるコンテストが行われました。
その中で1位に選ばれたカレーに対する感想が「懐かしい」で共通していたんです。
人間は不思議なもので、本当は自分が体験していない古い時代に対する懐かしさを感じることがあります。
そして、懐かしいものは良いものでるという刷り込みがあり「懐かしい味のカレー」がおいしく感じたということです。
また、敢えて「ライスカレー」や「喫茶店カレー」と古い名称をつけるだけで高評価の感想が増加するというデータもあるんです。
カレーの雑菌は100°でも死なない
カレーを作り置きしている人は多いですが、12°〜50°でウェルシュ菌が繁殖しやすく食中毒を起こしやすいので注意が必要です。
ウェルシュ菌は100°で加熱しても簡単には死なないので、一番いいのは冷凍してしまうこと。
一番良くないのが常温で鍋のまま置いておくこと。
しかし、先にも書いたように健康効果が高いクルクミンは冷凍に弱く、結局のところ食べ切れる量だけ作るのがよさそうです。
まとめ
ホンマでっかTVで紹介されていた「カレーに関する知識」をまとめました。
いかがだったでしょうか。カレーは日常的に食べるメニューなので、思わぬ健康効果があるだけでも得した気分になりますね。